《無し、それが俺の名前。何にも無し。
難しく言うと虚無。スペイン語でナダ》
劇団俳優座No.347『戒厳令』は序盤の4ステージを終えた。
アメフト風にいえば第1クォーター終了である。
ナダを演じるのは八柳豪(写真①)。
大学時代はアメリカンフットボール部。
閑話休題。
①↑ ②↓
「ペスト」と名乗る男(演:野々山貴之/写真②)と
秘書(清水直子)。ダークサイドの二人に対抗する
医学生のディエゴ(演:志村史人/写真③)と
判事の娘・ヴィクトリア(演:若井なおみ/同)の両軸。
その間で、立ち位置のかわるのがナダ。
③
ナダが「何もない」という捉え方でいえば、ディエゴは「ヤコブ」。
ヤコブは、双子の兄を欺き長子権を奪い、神の祝福を受け
イスラエルの名を与えられた・・・と説明される。
無神論者のカミュが、どういう意図でその名を用いたのだろう?
同様に「勝利の女神」の意のヴィクトリアには……
と書くと、難解な舞台という印象を提示することになる。
それを否定はしない。
真面目な日本の観客は、全てを理解しようとしがちだけれど、
頭のなかを「何もなし」にして、目の前で展開する
スピード感と重厚さを兼ね備えた空間に身を委ねて欲しい!
明日は19時開演。
明日もお陰様で満員御礼