麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ビルド大切

2025年02月19日 | 鑑賞

ハンバーガーに具を挟む、

その素材や味付とともに、

順番が大切だと聞いた。

「ビルド」というらしい。

 

 

成程、順番はインポータントだ。

仏料理も計算してサーブされるし

 

自分に引き寄せてみれば、

たまたま初めて観た芝居が面白く、

次に観たものはまるで違うタイプながら

これまた面白くてハマったわけである。

 

そのあとにハズレも引いたけれど、

「いや演劇は面白い!」との

信奉とまでいえる想いになっていて

観劇は続き、また当たりにぶつかり

「ほらね」となって今に至る。

 

初めましてがつまらなかったら

「もーいいや」になっただろう。

ほとぼりが冷めた頃、

熱心に誘われて小屋に行って、

これがまた退屈だったりしたら

違う「ほらね」となる。

 

そーだったら別の人生を歩んでた

 

 

わりと天邪鬼で。

いわゆるメジャーな演劇には

足を運ばなかったりするが、

読書に関してもベストセラーに

触手が伸びない。

 

知人がある超売れっ子作家の文庫を

「わりと面白かったよ」と

貸してくれたのは過日。

強く勧められたら断ったのだが、

軽い物言いに、つい受け取った。

 

彼の作品はたくさん映像化もされ、

そちらは何本か拝見していたけれど

小説は初めて手にした。

 

可もなく不可もなく……

もう少し細かく言えば、中の下

そんなタイミングでスマホに、

彼の作品のベスト10が表示された。

それは4位にランキングされていた。

 

3割打てたら一流のバッター!

さすがに作家がその率では厳しいが

いずれにしろ10割はありえない。

傑作ばかりは生み出せないという

前提ありきでも「あれで4位?」と。

 

物語の着目は良かったと思う。

現代も射抜いていた。

でも主人公はじめ登場人物が

ことごとく薄口

(暑苦しいキャラも駄目なんだけど)

話の運びもイマイチだった。 

 

まず肉のジューシーさが広がり、

追いかけてくるトマトの清涼、

さらにチーズがその間を縫い、

三つあいまった別の味が生まれ

……とはならなかった

一小説としてのハンバーガーが

わたしの口には合わず。

 

恐らく面白い作品はあって、

そこから入っていれば「そんなはずは!」

となったのだろう。

残念ながら出会いが宜しくなかった。

きっと。

 

ふたつの意味で「ビルド」が

フィットしなかった。わたしには。

まったく、順番はインポータントだ。

 

コメント
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