最近は 全くしなくなっていますが 5~6年前までは 「へー、そんなんだ」というような 新聞や雑誌の記事を 時々切り抜いて ファイリングしていたものでした。
そんな切り抜き記事も 全く読み返すこと等無く ゴミのような存在となり ほとんどを廃棄処分してきましたが 探し物等していると まだまだファイル等に挟まっていて 出てくるものもあります。
新聞読者のアンケート集計による 「朝日と夕日、心に残るのは?」という切り抜き記事が 最近出てきました。
廃棄処分する前に 書き留めてみます。
「どっち?」と問われても 答えにくい質問ですが
その記事では 結果 「朝日」と答えた読者 30%、「夕日」と答えた読者 70%、
「夕日」に 軍配が上がっていました。
「朝日」も「夕日」も 苦しいとき、うれしい時、人生の節目等、いつ、誰と見たか等でも 印象が異なってくると思いますが。
「朝日」と答えた読者のコメント、エピソード等、
「父親をあの世に見送った翌日の朝日、頑張らないといかんなぁと小さく前向きになった」(52歳、男性)
「娘が生まれた瞬間、差し込んだ朝日が忘れられない。言葉にならない感動があった」(46歳、男性)
「希望に満ちあふれている」、「元気が湧いてくる」、「夜明け前からの色の変化が美しい」、「早起きしたかいがある」、「手を合わせたくなる」、
特に 初日の出や山頂で迎えるご来光は 神々しく 思わず手を合わせたくなりますね。
「夕日」と答えた読者のコメント、エピソード等、
「若い頃 母子家庭で育ち荒れていた。やりきれない気持ちを癒すため 紀ノ川の堤防をさまよった。工場の煙突や人家の向こうに沈む夕日は何とも言えず切なかった」(64歳、男性)
「なんといっても恋人時代の夫と見た日本海の夕日。今はただのおっさんで なんの感動もありませんが・・・」(60歳、女性)
「小学生の頃、母に呼ばれて 近所の田んぼの土手で見た夕日は本当に美しかった。夕食の準備中で おかずを焦がしてしまったが 母は全く気にせず 母娘で眺めた夕日の感動は忘れられない」(52歳、女性)、
「母親が緩和ケア病棟に入院中、病室から夕日を見た。お互い言葉は交わさなかったが 明日も一緒に見られるのかどうかを感じていた。亡くなったのも美しい夕日が沈む時間だった」(43歳、女性)
「40年振りの海外旅行。一人で参加。スペイン・アンダルシアの白い街並みミハスの丘から見た地中海に沈む夕日が素晴らしかった。夫を亡くし 3人の子を育て上げた苦労に 神様が下さったご褒美と思った」(68歳、女性)
「阪神大震災等で多くの人が無念の死を迎えましたが 西方浄土を連想させる夕日は心に染みる」(63歳、女性)
「沈みゆくまでの色の変化が美しい」、「しみじみ味わえる」、「1日の疲れが癒される」、「子供時代を思い出す」、「青春時代を思い出す」、
宗教学者の山折哲雄氏が 「落日の光景こそ 日本人の原風景ではないでしょうか」と 締め括っています。
日本海に沈みゆく夕日を見て育った爺さん、
「心に残るのは どっち?」と問われれば やっぱり 「夕日」と答えてしまいそうですが。