午前中 スーパーへ買い物に出掛けた妻が帰ってきて 開口一番
「食パン、菓子パンの棚が 空っぽだった」
多分 飲料水等のコーナーも そうかも知れない。
大型で非常に強い台風19号の接近で
もしもの時の備えのため 食料品等を買い置きをする人が
殺到しているようだ。
とりあえず 屋外の飛ばされそうなものやベランダの鉢植え等 収納収容した程度だが
過去最強クラスの台風とされる19号、
どんな事態になるのか予断は許されない。
嵐の前の静けさ・・・、
身構えながらも 特に打つ手も無し、
こんな日は 本でも読んで過すに如かず。
先日 図書館から借りてきた 畠山健二著 「本所おけら長屋」(三) (PHP文芸文庫)を 読み終えた。
「本所おけら長屋」シリーズの第3弾の作品である
畠山健二著 「本所おけら長屋」(三)
(目次)
その壱 うたかた
その弐 こばなれ
その参 あいえん
その四 ふろしき
その五 てておや
本書には 上記5編が収録されているが ほぼ1話完結なので 読み易い。
まるで江戸落語の世界のような 笑い有り、涙有り、
小気味良いテンポ、文体で 一気に読める作品だ。
お江戸、本所亀沢町にある貧乏長屋「おけら長屋」には 貧しいくせにお節介、人情に厚く、そそっかしく間抜けな、
まるで寅さんのような住人が 一つ家族の如くに暮している。
大家の徳兵衛(54歳)、わけ有り浪人の島田鉄斎(44歳)、米屋奉公人の万造(27歳)、酒屋奉公人の松吉(27歳)、左官の八五郎(43歳)、後家女のお染(37歳)、乾物相模屋の隠居与兵衛(52歳)、畳職人の喜四郎(31歳)、たが屋の佐平(41歳)、呉服近江屋手代の久蔵(22歳)、表具職人の卯之吉(41歳)、八百屋の金太(23歳)、魚屋の辰次(22歳)、おかみさん連中・・・、
おけら長屋は 騒動の宝庫。
随所で 笑いを堪えること出来なくなり 大笑いしてしまう。
年寄りが 一人笑い・・・、
どうかしたんじゃないかと 心配させないためにも 人の居ないところで 読んだ方が良さそうだ。
ほろりと泣かせる場面も多々有り、人情落語の世界。
1話毎に オチが有り 筋立ての妙を感じる。