ここ数年で 書棚や押入れや天袋に何十年も眠っていた 世界文学全集や百科事典等、古い本類や辞書類も かなり整理処分してはきたが なかには 「もったいない」、「改めて読んでみたい」等という気が働いてしまい 処分し切れずにいる本も まだ結構有る。
戦後 間もない頃、貧しい家で育ち、本等おいそれと買ってもらえず、「本は大切な物」という観念が出来上がっている古い人間、
思い切った断捨離を心掛けている一方で いざ 処分するとなると決断が鈍ってしまう、迷ってしまうのである。
書店等で買い求めた記憶がまるで無く そのほとんどは 1度も読んでみた記憶も無い、夏目漱石の一連の本も その類である。
もしかしたら 今は亡き 本好きだった義母から妻が譲り受けた本なのかも知れないし、息子達が学生の頃買って 置いていった本なのかも知れないが、
どれもこれも いつか読もう等という気で仕舞い込んでいたものだと思う。

「いつ読むの?」
数年前まで 自営の仕事を続けていて 読書する等という 時間的余裕、精神的余裕が無く、ほとんど本と向き合うことが無かった類であるが、
完全に仕事を辞めてから 「金はない無いけど、時間が有る」暮らしになり 徐々に、徐々にであるが 読書に充てる時間が増えてきている。
目下のところ、図書館から借りてくる時代小説を好んで読んでいるが
夏目漱石の作品、
なんとなく 読み通すには時間が掛かりそうだが、せっかく有る本、少しづつ読んでみようか・・・、等という気にもなり始めている。
とりあえず「三四郎」「それから」「門」の三部作からに しようかな。
