たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

大丈夫 記憶は消えても 愛は消えない、映画 「長いお別れ」

2019年12月12日 14時05分31秒 | 暮らしの記録

昭和30年代から40年代だったろうか、映画全盛時代が有り 全国津々浦々、地方の小都市にも 大、小の映画館が 1館や2館有ったものだ。
北陸の山村で、まだまだ戦後の貧しい暮らしを続けていた家で育ったが 小学校高学年、中学生の頃になって、誰かに付き添われ、あるいは従兄弟とつるんで、隣り町の映画館へ出掛けた記憶が蘇る。嵐寛十郎の「鞍馬天狗」だったり、東映の時代劇映画だったりしたが 懐かしくなる。
就職した頃からは 西部劇映画等、洋画中心になったような気がする。
テレビが普及し始め、ビデオ等でも映画を観ることが出来るようになり、はたまた娯楽の対象も多様化したことで 映画館に足を運ぶ人が激減、映画産業は一気に斜陽化してしまい、その頃から 当地や周辺都市等にも 映画館が1館も無い状況になっている。
ただ 国内や海外で高く評価される「よい映画」は 志有る人たちによって制作され続けており、情報として伝わってくる。
機会が有れば そんな「よい映画」を見たい気持ちを持っていても 遠方の映画館まで出掛けるまでに なかなか至らない。 
地元の団体「よい映画をみる会」が 市内の公共大ホールで 年に数回、そんな「よい映画」を上映する催しを開催していることを知ったのは 今年になってからのことである。
今日の午前中に開催された「よい映画をみる会」にも参加し、映画「長いお別れ」を見てきた。

映画「長いお別れ」
原作 直木賞作家 中島京子 「長いお別れ」
監督 中野量太
主な出演者 山﨑努、松原智恵子、蒼井優、竹内結子、

(配布されたチラシ)

(チラシから引用)
元中学校校長の父(昇平)の70歳の誕生日。久しぶりに帰省した娘たち(麻里芙美)に 母(曜子)から告げられたのは 厳格な父が認知症になったという事実だった。それぞれの人生の岐路に立たされている姉妹は 思いもよらない出来事の連続に驚きながらも 変わらない父の愛情に気付く。
ゆっくり記憶を失っていく父とのお別れまでの7年間、笑って、泣いて、前に進んでいく家族たちの、新たな愛の感動作。
家族が選んだ新しい未来とは・・・・。
近い将来、65歳以上の5分の1が発症するという、今や他人事ではない認知症。父の発症により 自分自身の人生と向き合うことになる家族の7年間を あたたかな眼差しをもって優しさとユーモアたっぷりに描いた本作。刻々変化する時代に変わることのない大切なものを問う、昭和、平成、そして新しい時代へと繋がれる希望に満ちた作品が誕生した。

山﨑努の迫真の演技力、夫と娘を支える極く普通の専業主婦役の松原智恵子、娘役の蒼井優、竹内結子の自然体の演技等々・・、
泣いて、笑って、上映時間、2時間10分。
認知症問題は、極く身近でも起こりうる問題、あるいはすでに身内で起こっている問題、他人事ならず自分の問題でもあり、重いテーマである。
ざっと見て 大ホール客席の90%以上は 高齢女性だったような気がするが、それぞれが身につまされて会場を後にしたのではなかろうか。
考えさせられる映画である。

映画「長いお別れ」の主題歌 優河 「めぐる」
(YouTubeから共有)