図書館から借りていた、諸田玲子著 「めおと」(角川文庫)を 読み終えた。本書には、「江戸褄の女」、「猫」、「佃心中」、「駆け落ち」、「虹」、「眩惑」の、 短編時代小説6篇が収録されている。
読んでも読んでも、そのそばから忘れてしまう老脳。
読んだことの有る本を、うっかりまた借りてくるような失態を繰り返さないためにも、
その都度、備忘録として、ブログ・カテゴリー 「読書記」に 書き留め置くことにしている。
「江戸褄(えどづま)の女」
▢主な登場人物
倉田勇之助、幸江(ゆきえ)、倉田市左衛門、久美、粕谷伊左衛門、矢部主膳、
▢あらすじ
「猫」
▢主な登場人物
佳世(かよ)、橘新左衛門、留吉、おつま、磐城十兵衛、
▢あらすじ
「佃(つくだ)心中」
▢主な登場人物
鈴江、山下半左衛門、高柳重五郎忠雄(ただかつ)、
▢あらすじ
「駆け落ち」
▢主な登場人物
紀代(きよ)、庄左衛門、伊三郎、おみち、藤兵衛、
▢あらすじ
「虹(にじ)」
▢主な登場人物
小助、いね、今川義元、毛利新八、
▢あらすじ
「今川軍が織田軍に大敗した敗因の一端は、足軽小助にあった」という文節から始まる、桶狭間の戦いを題材にした物語である。なんともユーモラスな設定で、歴史上の戦いの裏には、もしかしたら、こんなことも有ったのかも知れない等と、作者の発想に感嘆してしまう。
「眩惑(げんわく)」
▢主な登場人物
伍助、工藤泰兼(三郎太)、小夜の方(小夜姫)、
▢あらすじ
30年前、織田勢の夜襲で矢萩城は落城、城主服部正昭は切腹、小夜姫は、追手を逃れ、足軽三郎太、伍助と共に落ち延びたが、小夜姫の叔父菅原大膳が矢萩城を奪還したことで、今川方の高木勝政の側室となった。三郎太、伍助は、決別し、織田側で活躍、武将工藤泰兼となり、伍助は、三郎太の影となっていたが、小夜姫に恋焦がれていた、48歳の泰兼は、鶴瀬城の高木勝政を攻略、小夜の方(40歳)を救い出した。
しかし、「あの頃のわらわに逢いたいと言われても、昔のわらわではない」「どうしても逢いたいなら、盲目になれ」、傲慢、高飛車な小夜姫(小夜の方)は、変わっておらず、泰兼は、・・・・。
土塚を叩き、伍助は、しょぼついた目を瞬かせると、急ぎ足で山麓の茅屋へ帰って行った。