河出書房新社 2017年
このタイトルがかっこいい。おらおらっていっておきながら、桃子さんという
三人称で物語はかたられてゆく。
この若竹さんっていう人は、人生は別れで満ちていて、しかも、それは悲しい
ってことを知っている。そうなのだ、63歳のこの作家は近来では目立ってきた
若い新人作家にはない目を持っているのだ。
人生は悲しみに満ちている。しかし、日常の中で人は光明を見いだそうと自然と
がんばってゆく。がんばらないと、人生なんて生きてゆけやしない。生きているだ
けで、すでにみんながんばっているんだと、思う。
そして、生きていることは楽しい、と僕は最近になってやっと思うことができるよ
うになったのだった………………合掌。
(鶴岡卓哉)
このタイトルがかっこいい。おらおらっていっておきながら、桃子さんという
三人称で物語はかたられてゆく。
この若竹さんっていう人は、人生は別れで満ちていて、しかも、それは悲しい
ってことを知っている。そうなのだ、63歳のこの作家は近来では目立ってきた
若い新人作家にはない目を持っているのだ。
人生は悲しみに満ちている。しかし、日常の中で人は光明を見いだそうと自然と
がんばってゆく。がんばらないと、人生なんて生きてゆけやしない。生きているだ
けで、すでにみんながんばっているんだと、思う。
そして、生きていることは楽しい、と僕は最近になってやっと思うことができるよ
うになったのだった………………合掌。
(鶴岡卓哉)