囁き
僕の阻害された頭の外部で女達が囁く
僕のその言葉の真偽に戸惑わされることなく
整頓された分裂のただ中でじっと身構える
もう、ここから出られることはないだろう、とか
ここにはもう灰ジンとなった言葉しか存在しない、とか
ここから立ち去るべきなのかも知れないが僕は雁字搦めになった檻の中で
身じろぎもせずジッと言葉の意味も省みず吐き出す
ここに僕が存在したという実証は何もない
ただ、僕は雲を掴むような曖昧な実証の前に立ち竦み
自分の脳の中で行われる狂騒に身を任せるが
実際には僕は囚われているだけだ
逃げ出すことを考えてもいるが僕は自分自身から逃走する手段を知らない
僕は戦うことをしないだろう
僕はただ耳を傾け、そこにいるだけのことしかできないのだ
おいらの夢? そりゃ、世界を救うことだニャ。世界はおいらにしか救えないニャ。おいらはスーパーヒーローだニャ。えっ? そうニャ、夢見ちんだニャン。