古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

さよならバードランド  ビル・クロウ 村上春樹・訳+地球滅亡考

2023-09-25 01:08:49 | 本の紹介
アフリカのモザンビークなどで水害が拡がっているらしい。

20万人の村が、なくなったりしているらしい。どうやら、

地球は絶命の悲鳴をあげているらしい。こういう弱い地域

から地球滅亡は始まるのだろう。それが、どんどん拡がって

いってさ。アフリカは、動物も多いし、自然はそれは素晴ら

しいだろう。でも、水害で、そこから蚊が発生して、感染症

が起こり、状況はひどいらしい。TVでリポーターはあまりの

凄惨さに泣くしかなかったという。

2018年から始まっていて、10年でどうかしないと、滅亡

は決定的になるというから、あと6年しかない。その、滅亡と

いう強烈なワードの前では文学も為す術はない。文学はなんて

無力なんだ、と思う。音楽もそうだが、そういう芸術は、平和

じゃないと成立しない。でも、でも、だ。我々は、最後まで芸

術を諦めちゃあいけないんだ、と思う。芸術を諦めた瞬間に、

本当の意味で地球滅亡が始まり、地獄の使いの餓鬼かなんかは

哄笑をあげ、喝采するだろう。いや、そうなちゃあいけないん

だ。地球は滅亡しちゃあいけない。人間は、なんとか生き延び

るだろう。あと、6年なんて、子供たちにどう言い訳すればい

いんだ。

今日のレビューは、ジャズですよ。音楽をいつまでも、楽しめる

といいなあ。

新潮文庫   1992年

ビル・クロウという人は様々なトロンボーンやなんかをやった

末、ベーシストとして知られることになったミュージシャンだ。

副題に、あるジャズ・ミュージシャンの回想、とある。1950

年代の話しが一番、イキイキとしていて、楽しそうであった。

この本を読んで、更にぼくはジャズが大好きになってしまった。

ジャズというものの、親和性に魅せられてしまった。こういう、

50年代のものを読むと自然、ビートニクのジャック・ケルアック

が、思い起こされるが、やはり、なんかしら影響下にはあるんだろ

うね。躍動する人々に、ジャズの唸りが時代を創り出すという感動を

もって表されている。500P近くて、読むのに2週間以上かかって

しまったが、最上のときを過ごせた。

                     (鶴岡卓哉)



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