古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

歯車     芥川龍之介

2021-02-09 06:45:31 | 小説の紹介

「河童」所収。   集英社

 

この「河童」と題された芥川氏の文庫本の良いところは

 

語注が逐一入っているところであろう。わからない、単

 

語ばかりなので、ありがたい。

 

ラストで主人公の視界に歯車が回りだす。これはとうとう

 

狂ったのではないか、と主人公は思う。その主人公は芥川

 

自身らしく、私小説らしいのだが、母親が狂っていて、

 

自分も発狂するのではないか、とおそれるくだりがある。

 

また、主人公は痔を患っているらしく、もしかすると、

 

芥川も痔を患っていたのではないか、と推測される。

 

どのくだりもどうでもいい、といえば、どうでもいいし、

 

なんとなく、際立っているといえば、際立っているは

 

なしで構成されている。なんという事件も起こらない

 

まま、レエン・コオトの幽霊のはなしがキーになって

 

いるようではあるが、ボクの頭も、体も、食べ過ぎによ

 

ってボワーッとしていたので、よくわかんなかった。いや、

 

読書に空腹感は必須だ、満腹で勉強や読書などできませ

 

んな。……合掌。

 


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