古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

作家の放課後   22名の作家

2020-07-02 08:17:39 | 本の紹介
新潮文庫  平成24年

占い、断食、古本箱売り、釣り、エキストラ、椅子作り、そば打ち

富士山登山など、それぞれの作家が思い思いのことを体験

して綴った体験記。

いろんなタイプの作家の文章がよめて、おもしろい。説明し

ているのだが、説明むなしく、なにをいっているのかほぼわ

からないひともいたりする。

爆笑、と銘打っているが、爆笑は一度も起きなかった。クスッ、

程度であったが、一流のひとたちがこういうひとなんだな、

なるほど、と思ったりしてよんでみると、たのしいかも。うっせ

いな、自由によんでくれ。

ボクが一番おもしろかったのは、バカの海へ、というのを書

いておられた、柴崎由美というひとの体験記だった。ボクは

このひと知らなかったのだが、世の中には、知らない作家と

いうのはいっぱいいるものなんであるな……合掌。

























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新宿 熱風どかどか団    椎名誠

2020-07-01 23:32:18 | 小説の紹介
新潮文庫      1998年

ボクも考えてみると、こうやって書評めいたことをコメント

しているので、シーナさんのやりたいこともよくわかるのだ。

このひとの文体というものが、ボクには体質的にあっている

らしい。このひとのをよんでいると、実に楽しくなってくるの

だ。

この本では、サラリーマン生活をやめて、本の雑誌社一本で

やっていこうというところから、本が売れすぎて税金が払え

なくて潰れそうになるあたりまでのはなしなのだ。

ボクは思うんだけど、文学というもの自体、なんの益にも、と

いうか知識にもならない、というところがポイントなのではな

いか。文学とは、決してすぐに結果がこうこうで、とかいうよう

なものではなく、何年後かに、ふとした瞬間に噴き出してくる

ものではないのか、どうだろうか、そうじゃないだろうか。

弱点があるとしたら、今となってはタイトルが若干、こっぱず

かしいところくらいである……合掌。





















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