映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2

2011年07月20日 | 映画(は行)
すべてが結集するホグワーツの地で



            * * * * * * * *

さあ、いよいよハリー・ポッターの最終回となりました。
今作、このシリーズでは最初で最後の3D作品ということで、奮発して3D鑑賞。
IMAXシアターです!

今作は最終章を2つに分けたものなので、
ハリーたちが「分霊箱」を探す旅の続きとなります。
ヴォルデモートとの最終決戦地は、あの慣れ親しんだホグワーツの魔法学校。
したがって、派手な戦いのシーンが多いわけですが、さすが大画面の3D。
これは正解です。
地下金庫のジェットコースターのようなシーン、
ドラゴンに乗って飛翔するシーン、
瓦礫と化す学校のシーン、
臨場感と迫力に満ちています。



そして、映像が派手なだけじゃありません。
長年の謎、どうしてハリーとヴォルデモートの心が感応するのか。
敵か味方か、謎のスネイプ先生の心に秘めた思い・・・。
ハリー・ロン・ハーマイオニーの友情と息の合った連係プレイ。
これまでハリーを支えてくれた多くの人たち。
すべてが結集し、大変見応えのある内容でもあるのです。
満足しました・・・!



第一作目「ハリー・ポッターと賢者の石」が公開されたのが2001年。
10年を経ての完結。
いやあ、さすがに感慨深いものがありますね。
あのかわいらしかった子供たちが、こんなにも頼もしい青年に成長して・・・。
リアルタイムに成長していく子供たちを、
まるで自分の子供の成長を見守るような感覚で見てしまいました。
「北の国から」の感覚にも似ています。
原作では7年間の物語、映画では10年を要してしまったわけですが、
その間に撮影やCG技術もますます進歩して、
このような3D作品になったわけで。
正に魔法のようです・・・。
そういうこちらも、10年の間にいろいろ変わったということですよね。
何がどう変わったのか。
後でゆっくり思い出してみることにしましょう・・・。



で、この物語で何が一番心に残ったかというと、
私はスネイプ先生でしょうか。
始めからかなりの嫌われ役でしたよね。
全くいけ好かない。なんだコイツは・・・と、私も思っていました。
けれど、意外と深くて複雑な思いをずっと抱えていたというわけです。
さすが、名優アラン・リックマンを当てた意味がやっと最後にわかるのでした。
といっても、この話は今作でいきなり降ってわいてきたわけではありません。
きちんと伏線は張られていました。
映画が作られ始めた頃は、まだ原作も執筆途上だったわけですが、
決して行き当たりばったりにストーリーを作っていたわけではない。
こういうところが、ベストセラーの所以でありましょう。

とにもかくにも、長い物語の完結。
めでたいことではありますが、ちょっぴりさみしくもあります。
次はまた別の、
ダニエル・ラドクリフくんやエマ・ワトソンさん、ルパートグリントくんの
活躍を楽しみにすることにしましょう。


余談ではありますが、エンドロールの膨大なクレジットの中で、
ソロシンガー MAI  FUJISAWA という名前が目にとまりました。
いつもそんなにまじめに見ているわけではなくて、
たまたま目についただけなのですが。
でも明らかに日本名なので、この方は誰?と思ったわけです。
帰ってからこの作品をネットで調べていたら、解りました。
この方は、あのジブリ作品の音楽をよく担当される久石譲さんの娘さんで、
ミュージシャンの「麻衣」さん。
あの、「ナウシカ」の中で印象的なラン・ラン・ララ・ラン・ラン・ラン
・・・の歌を歌った方だそうです!!

「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」
2011年/アメリカ/130分
監督:デビッド・イェーツ
原作:J・K・ローリング
出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、ヘレナ・ボナム・カーター、レイフ・ファインズ、アラン・リックマン