映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

好きだ、

2013年06月20日 | 西島秀俊
「好きだ、」というために流れた時間



* * * * * * * * *

えーと、これは「海でのはなし。」の姉妹編みたいな題名だけど・・・
いや、でも監督も全然別だから・・・。
でも宮崎あおいに西島秀俊だしねえ。
制作年も近いし、同じ穴狙いではあるね。
あー、だけど正確には本作は、この二人は同時に出ていないわけだよね。

 

はい。この2つのポスター見てください。
17歳の二人とその又17年後の二人、
ということで俳優さんが途中でバトンタッチします。
そもそも西島秀俊出演作品は、リストから適当に選んでいるだけなので、
すべて全く何の予備知識もなしに見てるでしょう。
だからすご~くスリルがあるよね。
どんな展開になるのか予測がつかない。
だからまあ、これは普通にラブストーリーかと思ってみていたわけです。
17歳ユウ(宮崎あおい)と、ヨースケ(瑛太)。
二人は幼なじみで、ユウはヨースケのことがとても気になる。
彼は野球少年だったはずが、何故か突然野球をやめて、ギターなんか弾いてる。
川辺で練習する曲は彼のオリジナルらしいけれどいつも同じフレーズの繰り返し。
そのヨースケはどうもユウのお姉さんに憧れているようなのです。
お姉さんは半年前に大切な人を事故で亡くし、
失意の中にいる。
そんなお姉さんをヨースケはとても気にしている。
ユウは自分の気持を押しつつんで、二人の仲を取り持とうとするんだね。
だけど、お姉さんはヨースケに会いに行く途中で事故にあってしまう・・・。


カメラは執拗に二人の表情を映し続けるね。
こんなにじ~っとアップで映し続けられたら、辛いだろうと思ったりする。
いやいや、だけどさすが実力派の俳優陣だよね。
見事に微妙な心の揺れを表情で表しているよね。
そんなワケで私は本作、若い二人の心の揺れをみずみずしく描いた作品かと思ったんだけどね。


突然17年後。
いや、そうじゃないと西島秀俊が出てこないから。
34歳のユウが永作博美。ヨースケが西島秀俊、というわけかあ。
瑛太の17年後が西島秀俊? 
それはないでしょ、ぜんぜん違うじゃん・・・とはじめは思ったんだけどね。
なんだか、無精髭の西島秀俊さんなんか見てたら、だんだんそれほど違和感もなくなってきた。
二人は17歳のあの時からずっと会っていなくて、ここで再会。
しかし、どこにでもある日常を描いた作品と思っていたら、
ラスト付近で驚くべき展開がありまして・・・
ここは予測がいい方に裏切られた。だから面白い!


つまりね、この作品はたった一言
「好きだ。」というために流れた時間のドラマなんだなあ・・・。
エンディングでようやく全貌を現すギター曲というのも洒落ていたなあ。
好きだなあ、こういうの。

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「好きだ、」
2005年/日本/104分
監督・脚本:石川寛
出演:宮崎あおい、西島秀俊、永作博美、瑛太、小山田サユリ

口に出せない思いの深さ★★★★★
みずみずしさ★★★★☆
西島秀俊の魅力度★★★★☆
満足度★★★★☆