映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ターシャ・テューダー 静かな水の物語

2017年04月28日 | 映画(た行)
静かな水のように穏やかでありたい



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自然なに囲まれた場所でスローライフな生活スタイルを貫き、
2008年に92歳で他界したターシャ・テューダーのドキュメンタリー。
過去10年に渡り撮影されたライブラリー映像に
未公開の秘蔵映像や最新のテューダー家の様子も加えてまとめられています。



米バーモント州の田舎で、息子が建てたコテージにひとり暮らし。
絵本を書き、花を育て、コーギー犬と散歩。
私は以前から彼女のライフスタイルを敬愛し、写真集も何冊か持っています。
彼女の美しい庭に憧れる人も多くて、この日のミニシアター上映室はほぼ満員。
やはり、愛されていますねえ・・・。
四季の移り変わりとともに姿を変える庭の様子を堪能しました。
そして、彼女を孫息子とそのお嫁さんが手伝っているのにはホッとします。
さすがに90歳を超えると庭仕事も大変そうですし。
ところどころウサギや愛犬メギーのアニメーションが入っているのも可愛らしい!!


ターシャはメギーを「太り過ぎじゃないわよね・・・」というのですが、
いや、やっぱりちょっと太りすぎだと思う。
でも、だからこそこれがまた、かわいいんですよね~。
いつもターシャの行くところに必ずいる。
以前は同時に10匹くらいコーギーがいたことがあるということなのですが、
本作中では一匹だけでした。
我が家にも以前コーギーがいたので、あの仕草や表情が愛しくて仕方ありません。



静かな水のように穏やかであること。
周りに流されず、自分の速さで進むこと・・・



長く自分の生き方を貫いたターシャの言葉であるからこそ重みがあります。
私この日、2館回った映画館双方で、
ワガママで強引なおばちゃん二人組に遭遇してしまったのです。
それで少なからずムカついた気分になってしまったのですが、
ターシャの言葉で自省しました。
些細な事で心をかき乱すのはやめよう。
静かな水に浮かぶ睡蓮のように穏やかでいよう・・・と思った次第。
私も「だからおばちゃんはイヤだ」などと思われないように、気をつけなければ・・・。



「ターシャ・テューダー 静かな水の物語」
2017年/日本/105分
監督:松谷光絵
出演:ターシャ・テューダー、セス・テューダー、ウィンズロー・テューダー、エイミー・テューダー
スローライフ度★★★★★
満足度★★★★☆