映画と本の『たんぽぽ館』

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ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語

2020年10月20日 | 映画(さ行)

女の幸せは結婚だけではないと思ってはいるのだけれど・・・

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若草物語は大好きなので、ぜひ見たいと思っていたのですが、
これもコロナ禍で劇場では見そびれていました。

本作はマーチ家の次女ジョーが、作家の道で自立を果たすため
ニューヨークに出て生活しているところから始まります。
ローリーの求婚を断ってまで、彼女は作家への道を選んだのです。
小説は思いのほか簡単に売れたのですが、その内容はごく一般受けしそうな単純な物語ばかり。
ほんとうに描きたかったのはこんなものなのだろうか・・・? 
思っていたのとは少し違う気がするジョー。
そんな時、同じ下宿の親しい男性に、彼女の小説について厳しく批判を受けてしまい・・・。

と、新たな道を歩み始めたジョーの描写の中に、
思い出のシーンとして、私たちのよく知る「若草物語 第一作」が語られて行きます。

堅実でしっかり者の長女、メグ(エマ・ワトソン)。

活発で、信念を曲げない次女、ジョー(シアーシャ・ローナン)。

引っ込み思案で、繊細。体が弱い三女、ベス(エリザ・スカンレン)。

人なつっこく、ちゃっかり者の四女、エイミー(フローレンス・ビュー)。

南北戦争時代、父親が従軍のため戦地へ赴き、留守の間の出来事。
お金持ちの隣家ローレンス家のおじいさん、孫息子ローリー(ティモシー・シャラメ)との出会い。
隣家の家庭教師とメグの恋。
ベスの病気・・・。

これらを踏まえつつ、当時女性の幸せは結婚すること、それが常識というか他の道はほとんどなかった時代において、
自立しようとするジョーの凜々しい意思が描かれているところはしっかり貫かれています。

しかし、「若草物語」が書かれて150年ほどにもなるのに、
現代の女性が目指すのもまたジョーと同じ気持ちというのは、
逆に情けないような気もします。

 

作中、ジョーはつぶやくのです。

「女の幸せは結婚だけではないと思っている。だけれども、どうしようもなくさみしい・・・」

彼女は自分の才能にも自信をなくし、ローリーともう一度やり直せないかと考え始めます・・・。
こうした下りが、まさに現代を生きる女性の心にもビンビン響くのです。
150年たっても世の中も女心も、あまり変わりませんね。

しかしこのときローリーの心はすでに・・・。
映画で確かめてくださいね・・・。

 

Amazonプライムビデオにて

「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語」

2019年/アメリカ/135分

監督:グレタ・ガーウィグ

出演:シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン、フローレンス・ビュー、エリザ・スカンレン、
   ティモシー・シャラメ、メリル・ストリープ

 

女性の生き方提示度★★★★★

満足度★★★★☆

 



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