映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ジェーン

2017年11月27日 | 映画(さ行)
誰も悪くないのに、もつれた糸



* * * * * * * * * *

女性が主人公の西部劇、ということで、
やたら拳銃が得意で元気な女性の活躍するストーリーかと思っていたのですが、
これはそういうヒーロー(ヒロイン?)物ではなくて、
なかなか切ないラブストーリーでありました。



南北戦争直後のニューメキシコ。
夫のハム(ノア・エメリッヒ)と娘と暮らすジェーン(ナタリー・ポートマン)。
ある時、夫ハムが銃弾を受け瀕死の状態で帰り着きます。
悪名の高いビショップ(ユアン・マクレガー)一家に追われているのです。
このままでは近いうちに奴らが追ってきて一家皆殺しにされてしまう。
ジェーンはかつての恋人ダン(ジョエル・エドガートン)に助けを求めます。



もともとダンとジェーンは愛し合っていたのですが、ダンは南北戦争に従軍。
ところがいつまでたってもダンは帰ってこなかったのです。
ジェーンはダンが従軍した後に生まれた幼い娘を抱え、窮地に陥ったところを、
ハムに救われたのです。
南軍の捕虜となっていて、ようやく開放されたダンがジェーンを探し求めてやってきてみれば、
別の男と幸せそうに暮らしている・・・。



誰も悪くはないのにもつれた糸・・・。
襲ってくるビショップ一味との対決準備をしながら、
このような事情が語られて行くのです。
荒々しい男たちの狼藉三昧という社会の中で、
懸命に愛と正義を信じて生きていこうとする彼・彼女らがカッコイイなあ・・・。



若き日のダンとジェーンが気球に乗るシーンが印象的です。
と言うか、この時期に気球なんかあったんですね・・・。
このままずっと空を飛んでいたいと思ったジェーン。
その後のつらい体験を思えばなおさらに・・・。



なにげなーく見ていたのですが、私、
ビショップがユアン・マクレガーだということに全然気づきませんでした!! 
まさかの悪役、黒髪に髭面・・・。
え~?
もう一度見たい・・・。

ジェーン [DVD]
ナタリー・ポートマン,ジョエル・エドガートン,ノア・エメリッヒ,ロドリゴ・サントロ
ポニーキャニオン


<WOWOW視聴にて>
「ジェーン」
2015年/アメリカ/98分
監督:ギャビン・オコナー
出演:ナタリー・ポートマン、ユアン・マクレガー、ジョエル・エドガートン、ノア・エメリッヒ
ワイルド度★★★★☆
皮肉な恋模様度★★★★★
満足度★★★★☆


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