指導者としての勇気と孤独を描くが・・・
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これはもう、古典と言うべき作品ではありますが、見たことがなかったなあ・・・と思いまして。
1904年、仏領モロッコのタンジール。
アメリカ人女性イーデン(キャンディス・バーゲン)とその2人の子どもたちが、
リフ族の首長ライズリー(ショーン・コネリー)によって誘拐されます。
時の米大統領ルーズベルトは政治的思惑で
母子救済のため大西洋艦隊をモロッコに派遣します。
そんな中、ライズリーとイーデンは立場を超え、次第に心を通わせていきますが・・・。
本作はライズリーとルーズベルト双方を交互に映し出していきます。
ライズリーがライオン、ルーズベルトを風にたとえ、
互いに指導者としての勇気と孤独を持つ希有の存在である、と、
そうしたことがテーマになっています。
・・・が、今にしてみると少なくともアメリカ側の部分はできすぎな気がしますね。
欧州の植民地政策華やかな時代。
アメリカにしても後れを取ってはならじと思っている。
きれい事で納めようとしすぎです。
アラブをまだ「異国ロマン」と思っていられる時代でもある訳ですね。
今ならこういう描き方はしないだろうなあ・・・。
でも人質となったイーデンがライズリーに次第に心を寄せていくあたりは、
今で言うストックホルム症候群というヤツで、
さほど不自然ではなく、納得できてしまう。
ライズリーは良き指導者かもしれないけれど、その振る舞いはやはり残虐なところもあります。
そんな男を、憧れ、ヒーローとみるようになっていくイーデンの息子。
いかにも少年らしい思いで、わかりますが、
この少年の将来はどんなだろうかと、私はいささか心配になってしまうのでした・・・。
ちょうど彼が長じたときに第一次世界大戦になりますよね・・・。
きっと早まって戦争に行きそう・・・。
<Amazonプライムビデオにて>
「風とライオン」
1975年/アメリカ/119分
監督:ジョン・シリアス
出演:ショーン・コネリー、キャンディス・バーゲン、
ジョン・ヒューストン、ジェフリー・ルイス、ブライアン・キース
歴史発掘度★★★★☆
満足度★★.5
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