映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

クリムゾン・タイド

2019年01月03日 | 映画(か行)

潜水艦内の抗争劇

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戦争モノというよりも、潜水艦内の抗争劇というべきかもしれません。


ロシアの反乱軍がシベリア核ミサイル基地を占拠し、アメリカと日本が核攻撃の危機にさらされます。
そのため米海軍の誇る原子力潜水艦アラバマに出撃命令が出ました。
歴戦叩き上げのラムジー艦長(ジーン・ハックマン)と、
ハーバード大卒エリート、ハンター副官(デンゼル・ワシントン)が配置されます。
しかしこの二人は反りが合わず、核に対する思想でも対立を見せます。
そしてついに、米国防省からの通信司令により、核ミサイル発射準備に入ったアラバマ。
しかし敵艦の魚雷攻撃により通信装置が破損し、
その後の司令が受け取れなくなってしまうのです。
予定通りミサイルを発射すべきだという艦長と
次の司令を確認しないうちは発射すべきではないという副官は折り合うことができず、
やがて艦内真二つに割れた抗争が始まりますが・・・。

軍規では艦長と副官双方の同意がなければミサイルは発射できないことになっているのです。
だからこの場合、いくら艦長が主張しても副官の同意を得られないのだからミサイルは発射できない、
というのが正しい措置のはず・・・。
しかし互いのかねてからの反目があって、冷静な判断ができなくなってしまったように見受けられます。


いや、それにしても一度核ミサイルが発射されれば、
直ちに報復措置が取られて、新たなる戦争、
しかもどれだけの犠牲が出るか想像もつかないほどの悲惨な戦争の口火を切ることになってしまう・・・。
ここはどうあっても慎重に願いたいところですよね・・・。
1995年作品なので、ロシアの反乱軍が原因となってはいるのですが、
今なら某北の国を想定するほうが自然のようです・・・。

ハンター副官は、部下にコミックの話をしたり、スター・トレックの話をしたり、
結構人望を得ている所が良いんですよ。
そして彼の兼ねてからの親友役がビゴ・モーテンセン。
ロード・オブ・ザ・リングのブレイク前ですね。
それで、ハンターに味方する役かと思えば、なんと・・・!! 
ちっ、残念なヤツ。

潜水艦内のバタバタ中にも、刻一刻と反乱軍のミサイル発射予定時刻が迫ってきます。
何にせよ、早く結論を出さなければならない。
閉鎖空間の中でのタイムリミットありの抗争劇。
結構ハラハラさせられました。

クリムゾン・タイド [DVD]
ドン・シンプソン,ジェリー・ブラッカイマー,マイケル・シーファー
パイオニアLDC



<WOWOW視聴にて>
1995年/アメリカ
監督:トニー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン、ジーン・ハックマン、ジョージ・ズンザ、ビゴ・モーテンセン
ハラハラ度★★★★☆
核使用を考える度★★★★☆
満足度★★★★☆



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