映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ダンスウィズミー

2020年05月17日 | 映画(た行)

突然歌って踊り出す

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一流商社で働くOL・静香(三吉彩花)。
彼女は幼い頃の苦い思い出によって、ミュージカルを毛嫌いしています。
ある日、姪っ子と訪れた遊園地で怪しげな催眠術師のショーを見物。
そしてそこで
「曲が流れると歌って踊らずにはいられない」
という催眠術にかかってしまうのです。
静香は、町中に流れるメロディやケータイの着信音など、
あらゆる音楽に反応し、歌い、踊り出すようになってしまう。
この催眠術を解くためには、かけた本人に解除してもらうしかありません。
以前催眠術の助手をしていた千絵とともに、静香は催眠術師の行方を追い始めます。
おかしなロードムービーの始まり・・・。

ミュージカルは普通に話していた人たちが突然歌い、踊り出すので、
不自然甚だしいですし、実生活でそれをやったらものすごく恥ずかしいですよね。
それをこの、静香が一人でやるのです。
会社の中で突然歌い・踊り出す静香。
本人は映画のように回りの皆も一緒に歌い・踊って盛り上がっているように感じているのです。
しかし、曲が終わるとハッと我に返る。
周りの人たちは終始冷めた目で彼女を見ていただけ。
もう、逃げ出すしかありませんね。



それにしても、会社のイケメン男性(三浦貴大)と「ラ・ラ・ランド」みたいなシーンになりかけたり、
暴走族とのキレのいいダンスなど、なかなか楽しめます。

静香とともに旅をすることになる千絵(やしろ優)は、
催眠術にはかかっていないけれども歌・ダンスが大好き。
彼女が中国人のツアー観光バスで歌い・踊って大歓声を得るシーンなんか、好きだわあ・・・。



そしてまた、ちょっとズルいのだけれど、
ズルさにも徹しきれない探偵、ムロツヨシさんがまた、いい味出しています。



ドサ回りでさえない催眠術ショーをしているマーチン上田(宝田明)を追って、
新潟→弘前→札幌。
ほとんどお金もないビンボー旅行ですが、途中で彼女たちは路上で歌って小銭を稼ぎます。
そもそも、静香は本当は歌が大好きだったのです。
封印していた「自分らしさ」に目覚めていく静香。
なんともユニークで楽しい作品なのでした。

<Amazonプライムビデオにて>
「ダンスウィズミー」
2019年/日本/103分
監督・原作・脚本:矢口史靖
出演:三吉彩花、やしろ優、chay、三浦貴大、ムロツヨシ、宝田明

ミュージカル度★★★★☆
満足度★★★★☆

 



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