映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ダンシング・ベートーヴェン

2017年12月31日 | 映画(た行)
年末の第九は格別



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スイス、ローザンヌのベジャールバレエ団と東京バレエ団による
「第九交響曲」の舞台裏をとらえたドキュメンタリーです。
最近あまり行かなくなったのですが、年末の第九のコンサートは大好き。
ちょうど年末でもあり、コンサート代わりにこの作品を見ようと思い立ちました。
バレエのことはあまり詳しくはありませんが・・・。



このバレエはモーリス・ベジャールがベートーヴェンの第九に振り付けをしたもの。
本番の東京公演から9ヶ月前、
ローザンヌと東京、それぞれの地で別個に練習が始まって、その様子が映し出されます。



バレエダンサーの体はそれだけで芸術作品のようですね。
無駄なくスリムで、筋肉がしっかりついている。
そしてその動きはなんとしなやかでパワフル。
それがあの荘厳な第九の音楽に合わせたダンスを繰り広げるというのだから、
全く、感嘆する他ありません。



ローザンヌといえば、世界中のバレエダンサーの登竜門みたいな地ですから、
実際様々な国の人たちがいます。
もちろん、日本人も。
人種を超えて大勢の人が一つになって作り上げるダンス。
「人類は皆兄弟」って、俗っぽすぎる言い方ですが、
まさにバレエの世界はグローバルで、
進むべき世界の最先端を行っている感じです。



そうそう、音楽の方も「イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団」による生演奏、
日本の方々も合唱で参加。
私は本作、実際に目の前で見ていたら絶対泣いていたと思います・・・。



・・・ということで、本作は素晴らしかった。
だけれども、もっときっちり全部見たい(聞きたい)、
目の前で生でみたい(聞きたい)、
という欲求不満を煽り立てる作品でもありました。
ま、それも本作の目的の一つなのでしょうけれど・・・。



ともあれ、第九を聞くと良い新年が迎えられそうな気がしてきますねえ・・・。
皆さまも、良いお年をお迎えください。


<シアターキノにて>
「ダンシング・ベートーヴェン」
2016年/スイス・スペイン/83分
監督:アランチャ・アギーレ
振り付け:モーリス・ベジャール
出演:マリヤ・ロマン、エリザベット・ロス、ジュリアン・ファバロー、カテリーナ・シャルキナ、那須野圭右、オスカー・シャコン

バレエの魅力度★★★★★
満足度★★★★☆


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