映画と本の『たんぽぽ館』

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モンタナの風に抱かれて

2012年04月13日 | 映画(ま行)
熟年の、けれどもみずみずしいラブストーリー

                   * * * * * * * * * *

今作の原題は“THE HORSE WHISPERER” 馬にささやく人。
馬の治療といいますか、馬の精神的ケアをするという珍しい人物が、ある雑誌に紹介されたのです。
それがモンタナのトム・ブッカー(ロバート・レッドフォード)。
その雑誌に目を止めたのがアニー(クリスティン・スコット・トーマス)。
彼女の娘グレースは乗馬中の事故で片足を失い、
またその馬ピルグリムもひどく人間不信で荒れた馬になってしまっています。
グレースは心を閉ざし、生きる意欲も失っている。
アニーは馬と娘が同じ心の傷で同じ窮地に落ち込んでいると思い、
もし馬が落ち着いた心を取り戻すことができるなら、
娘の心も回復するのではないか・・・と、
一縷の望みをいだいて、トムのもとへやって来るのです。


さて、地理に疎い私は、モンタナ州がどこなのかもよくわからなかったので、調べました。
アメリカ北西部、カナダと国境を接しています。
有名なイエローストーン国立公園があります。
どこまでも続く雄大な大自然。
ニューヨークからの道のりは確かにはるか遠いです。
この作品、167分と長さもたっぷり。
それはこの雄大な土地では時間もゆったりゆっくりと過ぎるような・・・、
そういう表現でもあると思います。
牧場での母子の生活がとても丁寧にゆっくりと描かれています。
そしてその時の流れがとても心地よい。
都会人の感傷かもしれませんが、私もそんなモンタナの風に吹かれて癒されてみたい・・・。
北海道に住んでいてこんなことを言うのは変かな? 
その雄大さにおいては、北海道でもとてもかないません・・・。


私はこの作品、公開時に劇場で見ているのですが、
13歳の少女グレース役がスカーレット・ヨハンソンだったなんて、
この度初めて知りました!!
あのぽってり唇で一目でわかりました。
あの時、将来この子が大女優になるなんて、想像もできませんでしたから・・・、
だから映画は面白い。
そしてこの作品、馬と少女が癒される作品という印象を持っていましたが、
この度見なおしてみれば、これは立派なラブストーリーではありませんか。
記憶というのも、いい加減なものです。
(私だけか・・・?)
今作時点のR・レッドフォードは62歳ということになるでしょうか。
熟年の、けれどもみずみずしい恋のストーリーですね。
氏の初の監督兼主演作品です。

モンタナの風に抱かれて [DVD]
ニコラス・エヴァンス
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント


「モンタナの風に抱かれて」
1998年/アメリカ/167分
監督:ロバート・レッドフォード
出演:ロバート・レッドフォード、クリスティン・スコット・トーマス、スカーレット・ヨハンソン、ダイアン・ウィースト、クリス・クーパー


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