貪欲に生きても、心の底に保っている光
* * * * * * * *
ニューヨーク州最北部の街に住むレイは、
新居購入資金を夫に持ち逃げされてしまいました。
息子二人を抱え、さしあたっての生活資金もなく、途方に暮れるレイ。
そんな彼女がモホーク族(先住民)の女性ライラと組み、
不法入国の斡旋という違法なビジネスを始めます。
ライラにもまた、引き離された子供を引き取りたいというやむない事情があったのです。
カナダとの国境の大きな川。
その凍った川を車で渡り、カナダ側からアメリカへ、不法入国者を渡すのです。
その凍った道は、氷の厚さが完全ではないところもあり、
彼女たちのビジネスと同じくいかにも危ういものなのです。
この二人は、特別に強い友情で結ばれていたりはしません。
ただ、お互いの似たような切羽詰まった状況で、協力し合わざるを得ないのです。
ごく普通の主婦が、マイホームの夢を取り戻すために、深みへとはまっていく。
この雪と氷に閉ざされた地では、暖かな自分の家というのが、「幸福」の象徴のようなものなんですね。
レイは夫がいなくなったことよりも、
明らかに家を手に入れられなくなったことの方に衝撃を受けているのです。
とにかく家の資金を貯める間だけ・・・
そう決心した彼女は違法な仕事に手を染めていく。
こういうあたりはすごくリアルな感情のような気がします。
しかし、もちろんそう巧くことは運ばないわけで・・・。
この作品のいいのは、ラストにレイが下した一つの決断。
それは違法なことに手を染めながらも、まだまだ心は普通の感覚を保っていたことの証し。
ただ、その決心には勇気がいります。
そこが並みの人にはできないことなのではないかな。
女性の強さ、たくましさが出ていました。
このストーリー、仮に男性二人の話だったらもっと悲惨な結末に向かっていたように思います。
彼女らを絶望の淵から救ったのは、
子を守り育てなければならないという“母性”なのかもしれません。
「フローズン・リバー」
2008年/アメリカ/97分
監督・脚本:コートニ・ハント
出演:メリッサ・レオ、ミスティ・アップハム、チャーリー・マクダーモット、マイケル・オキーフ
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ニューヨーク州最北部の街に住むレイは、
新居購入資金を夫に持ち逃げされてしまいました。
息子二人を抱え、さしあたっての生活資金もなく、途方に暮れるレイ。
そんな彼女がモホーク族(先住民)の女性ライラと組み、
不法入国の斡旋という違法なビジネスを始めます。
ライラにもまた、引き離された子供を引き取りたいというやむない事情があったのです。
カナダとの国境の大きな川。
その凍った川を車で渡り、カナダ側からアメリカへ、不法入国者を渡すのです。
その凍った道は、氷の厚さが完全ではないところもあり、
彼女たちのビジネスと同じくいかにも危ういものなのです。
この二人は、特別に強い友情で結ばれていたりはしません。
ただ、お互いの似たような切羽詰まった状況で、協力し合わざるを得ないのです。
ごく普通の主婦が、マイホームの夢を取り戻すために、深みへとはまっていく。
この雪と氷に閉ざされた地では、暖かな自分の家というのが、「幸福」の象徴のようなものなんですね。
レイは夫がいなくなったことよりも、
明らかに家を手に入れられなくなったことの方に衝撃を受けているのです。
とにかく家の資金を貯める間だけ・・・
そう決心した彼女は違法な仕事に手を染めていく。
こういうあたりはすごくリアルな感情のような気がします。
しかし、もちろんそう巧くことは運ばないわけで・・・。
この作品のいいのは、ラストにレイが下した一つの決断。
それは違法なことに手を染めながらも、まだまだ心は普通の感覚を保っていたことの証し。
ただ、その決心には勇気がいります。
そこが並みの人にはできないことなのではないかな。
女性の強さ、たくましさが出ていました。
このストーリー、仮に男性二人の話だったらもっと悲惨な結末に向かっていたように思います。
彼女らを絶望の淵から救ったのは、
子を守り育てなければならないという“母性”なのかもしれません。
フローズン・リバー [DVD] | |
メリッサ・レオ,ミスティ・アップハム,チャーリー・マクダーモット,マイケル・オキーフ,マーク・ブーン・ジュニア | |
角川映画 |
「フローズン・リバー」
2008年/アメリカ/97分
監督・脚本:コートニ・ハント
出演:メリッサ・レオ、ミスティ・アップハム、チャーリー・マクダーモット、マイケル・オキーフ
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