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世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ

2021年05月12日 | 映画(さ行)

闘争の人生から

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南米、ウルグアイ第40代大統領、
その質素な暮らしぶりから「世界で最も貧しい大統領」とも称された
ホセ・ムヒカ氏のドキュメンタリーです。

ホセ・ムヒカ氏、この写真だけ見るとなんとも柔和そうなおじさんなのですが、
実は波瀾万丈な人生をたどっています。

極貧家庭に育ち、左翼ゲリラとして権力と戦い、
13年に及ぶ拘留生活を体験しているのです。
若い頃には富裕層から金品を強奪、また時には銀行強盗などもした。
そして貧民層へそれを分かつことも・・・。
実のところ犯罪者でもあったわけですが、
その強い思想、信念を貫き通し、ついには大統領にまでなる、と。
これまでに受けた銃弾は十数発にもなるとのことで、これには驚かされます。
そのうちの一つの傷はかなり重く、今も脾臓がないのだとか。

なんという壮絶な人生。
そして、自らが権力の座に就いたときにはたいていの場合
その権力の座を利用して私腹を肥やしていくものですが、
彼は変わらず質素な生活を続け、畑を耕す。
ちなみに奥様も若き日からの同士であり、
年老いた今も、若かりし日の美貌を彷彿とさせるステキな方です。

貧民層のために住宅を建てたり、学校を作ったり、
ようやく彼が本当にやりたかったことをやりとげているように思えます。
大統領自ら子どもたちに農作を教えるなんて、スバラシイ。

かつての刑務所の建物を利用し、ショッピングモールができており、
かつてそこに収監されていたムヒカ氏がそこを訪れる等というシーンもありまして、
これもまた驚くばかり・・・。

 

日本も含めて、多くの資本主義国家、そこで暮らす私たちも、
時にはこんな社会のことを見つめ直してみるのもいいのかも。

 

<WOWOW視聴にて>

「世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ」

2018年/アルゼンチン・ウルグアイ、セルビア/74分

監督:エミール・クストリッツァ

出演:ホセ・ムヒカ、ルシア・トポランスキー、エレウテリオ・フェルナンデス=ウイドブロ、マウリシオ・ロセンコフ

 

闘争の人生度★★★★☆

満足度★★★★☆

 



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