満身創痍で奮闘!
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前作を見ていましたが、この続編は見逃していました。
前作から3年後、ということで始まる本作ですが、
内容については原作にはないオリジナルストーリーだそうです。
3年前、暴力組織の抗争に巻き込まれ殺害された伝説のマル暴刑事・大上の後を継ぎ、
広島の裏社会に対峙する刑事・日岡(松坂桃李)。
あの時の新人刑事も今ではすっかり裏社会の顔なじみ、
どちらがヤクザか分からないくらいの迫力を身につけています。
しかし、3年前の大上と自分の働きにより、
今の一応平穏な裏社会を保つことができているという自負もあります。
しかし、そんなところに刑務所から凶悪な男・上林(鈴木亮平)が出所し、帰って来ます。
裏社会の危うい均衡をぶち壊し、瞬く間に上林組組長となり、
日岡の前に立ちはだかります。
この大林というのが、サイコパスの殺人鬼。
恐い、恐い・・・。
独裁者が狂っていても、その配下の者は何も言えず心を無にして従うのみ
・・・って、そういう見本みたいなものです。
そんな中にエスとしてチンタ(村上虹郎)を送り込む日岡。
いやー、やめてやめて、絶対悲惨なことが起こる・・・
と私はつぶやきながら見てしまいましたよ。
そしたら、やっぱり・・・。
もー、だから言ったじゃないの。
村上虹郎くんを返せ~!!
この大林も血が凍りそうに恐いですが、
終盤それにも増して震撼させられるような事実が浮かび上がります。
ヤクザはその暴力が恐い。
でも警察組織や権力をにぎる者は、直接的な暴力を振るわずとも、
陰険に「正義」を踏みにじる。
このイヤラシさといったらありません。
刺される、撃たれる、ボコボコにされる、2階の窓から転げ落ちる、
手錠をはめたままで運転し、カーチェイス。
満身創痍で死なないのが不思議なくらいの日岡。
そしてそれにも増しての心理的ダメージ。
この奮闘にはもう、泣きそうです。
カッコ良かったよ~!!!
とにかく、胸が熱くなってしまう一作。
<Amazon prime videoにて>
「孤狼の血 LEVEL2」
2021年/日本/139分
監督:白石和彌
原作:柚月裕子
出演:松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、音尾琢磨、早乙女太一、
毎熊克哉、中村梅雀、滝藤賢一、斎藤工
バイオレンス度★★★★★
権力者の陰謀度★★★★★
満足度★★★★★
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