ノスフェラスの砂漠に置き去りにされたような・・・
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本日、日中に、栗本薫さんの訃報を聞き、
しばし、呆然としてしまいました。
ガンで闘病中、
ということは彼女自身が「グイン・サーガ」のあとがきなどでも明かし、
「ガン病棟のピーターラビット」という著書もあったくらいなので、
いつかこのような日が来るかもしれないとは思っていましたが・・・。
でも、ここのところは小康状態のようにも書かれていたので、
まだしばらく頑張っていただけそうだと思っていた矢先でしたのに・・・・。
私にとっては、中島梓さん、ではなく栗本薫さんでした。
今のこの心境をなんと言えばいいのでしょう。
たとえてみれば、まるでノスフェラスの砂漠の中に取り残されたような。
栗本さんの導きがなければ、
地下の迷宮から抜け出すことも、
魔道士の幻術からさめることもできない、
そんな心許なさを感じます。
栗本さんは、グインも、イシュトも、リンダもみんな引き連れて
天へ登っていってしまった。
ただ、天国の門で、ナリスさまが麗しい立ち姿で、
皮肉な笑顔を浮かべて皆を出迎えているかもしれない・・・。
そんな想像をすると、少しは心も休まる気がします。
それにしても、グイン・サーガ正編126巻。外伝21巻。
思いもつかないストーリーの展開に、どれだけ驚かされたことでしょう。
ノスフェラス、パロ、ケイロニア・・・、
我が家にいながら、どれだけ心がこれらの空の下に遊んだことか。
おそらくあと数巻は、原稿のストックがあるものと思われますが、
それにしても、未完には違いありません。
それを嘆くのはエゴというもの・・・。
ここまで、楽しませてくれた彼女に感謝しなければなりませんね。
最後の原稿を読むまでは、さよならはしたくありませんが・・・。
そのときが来るのが怖いです。
安らかにお眠りください・・・。合掌。
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