映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ジュラシック・ワールド 炎の王国

2018年07月22日 | 映画(さ行)

恐竜より厄介な人の欲

* * * * * * * * * *


「ジュラシック・ワールド」の続編です。
このシリーズはずっと見ているので、
最近CG駆使の特撮ものはあまり見なくなっている私ですが、
なんとなく見てしまう・・・。



ジュラシック・ワールドのあったイスラ・ヌブラル島は、
前回の事件により閉鎖されて、
残された恐竜たちがその本能に従って生き延びていたのですが、
火山の活動が活発化し、大噴火の予兆が見られるようになってきたのです。
そこで恐竜たちを救い出すために
前作に登場したオーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)が行動を起こします。
しかし、彼らの協力者であるはずの者たちは、単に恐竜を救いたいという意志だけではなく、
金儲けや軍事利用等の目論見を抱いていた・・・。

本作の宿命的テーマとも言えるかもしれませんが、
本当に厄介なのは恐竜そのものよりも人の欲なんですね。
つねに“欲望”が、事態を面倒な方へ導く。

島から連れ出すことができた恐竜は全体のうちの僅かです。
炎に包まれた島に残された恐竜たちを船から眺めるシーンには
ちょっと泣きそうになりました。
それで、島から連れ出された恐竜はアメリカ本土に運ばれます。

草原や森のなかの恐竜もいいけれど、屋敷の中で暴れまわる恐竜というのもスリルたっぷり。
しかも最強のハイブリッド恐竜、インドラプトル・レックス。
これは怖い。
長い爪が少女メイジーに届きそうになる下りは、ほとんどエイリアンにも近かったですが・・・。
ちょっと作りすぎて、恐竜ロマンからは遠くなってしまったかな?

またこの少女にもある秘密があり、そのことがまた後に大きな影響を及ぼすことになるというストーリー運びは
よくできていたと思います。
オーウェンになついている“ブルー”がまた、いいですよね! 
なんだかどんどん愛着が湧いてきます。
でもこんな頭の良い恐竜を敵に回したらやっぱり怖いなあ・・・。

まあ、しっかりと楽しませていただきました!



<シネマフロンティアにて>
「ジュラシック・ワールド 炎の王国」
2018年/アメリカ/128分
監督:J・A・バヨナ
出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、レイフ・スポール、ジャスティス・スミス、ダニエラ・ピネダ、イサベラ・サーモン

恐竜への共感度★★★★☆
満足度★★★★☆



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
人の欲 (もののはじめのiina)
2018-07-31 09:04:42
> 本当に厄介なのは恐竜そのものよりも人の欲なんですね。つねに“欲望”が、事態を面倒な方へ導く。
まったくもって、しようのない人間たちです。


> インドラプトル・レックス・・・長い爪が少女メイジーに届きそうになる下り・・・ちょっと作りすぎて、恐竜ロマンからは遠くなってしまったかな❔
見ている者を無理に怖がらせているシーンでした。それゆえ、絶対に殺されぬと安心して見てました・・・シー!(内緒話)

返信する
Unknown (たんぽぽ)
2018-07-31 20:44:11
iinaさま
太古の恐竜が蘇って、現代の地上を闊歩する、という醍醐味が本作の初めの方にはあったと思うのですが、次第につくられた怪物になっていくのがつまらなく思う私です。
まあ確かにアメリカ映画なら女性と子供はきっと助かりますよね・・・。お約束、お約束。
返信する

コメントを投稿