日本でも開発を試みていた、原子爆弾
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2020年8月にNHKドラマとして放送されたものの劇場版です。
私、そのドラマを見ていたことをすっかり忘れていて、
本作を見始めて、その既視感にアレレ?と思ってしまいました。
でもストーリーの細部まで覚えていたわけではなかったので、十分楽しめました。
いえ、楽しむという感じの作品ではないのですが。
1945年夏。
京都大学。
石村修(柳楽優弥)や他の学生たちが、
国の未来のため、原子核爆弾の研究開発を進めていました。
しかし、その前段階、高速回転する遠心分離機の開発から頓挫しています。
一方、建物疎開で家を失った朝倉世津(有村架純)が、
幼なじみである修の家に住むことになります。
そしてまた、修の弟・裕之(三浦春馬)が体を壊し、戦地から一時帰宅。
3人は久しぶりに再会し、しばし和やかな時を過ごします。
やがてまた、裕之が戦地に戻っていく・・・。
そんな中、8月6日広島に原子爆弾が投下されます・・・。
日本でも原子爆弾の開発を進めようとしていた、という史実に基づいています。
アメリカやドイツなど、各国で早い者勝ちのように研究が進められていたのですね。
ただし日本ではウラニウムの大量入手も難しい状況で、
しかも研究も核分裂以前にその前段階で四苦八苦。
ちょっとまだまだ無理そうでしたが・・・。
そんな中、学生たちはこの技術が完成すればものすごい破壊力のある爆弾ができる。
そのことの期待とともに不安や恐れも感じているのです。
そしてまた、学徒動員で他の学生たちは戦地に向かっているのに、
自分たちはこんなところで(今のところ)なんの役にも立たない
研究や実験に明け暮れている。
その罪悪感に囚われてもいるのです。
修は体力には自信がなく、引っ込み思案な性格。
だから彼は勉学に励む一方、弟が代わりに、というわけでもないでしょうが、
軍人の道を歩んでいるのです。
そして修は世津のことが好きなのですが、世津は弟の裕之の方が好きなのだろうと思い、
自分の思いを打ち明けることもしない。
なかなか、複雑な関係ですな。
このように兄弟は戦時中の今を生きることに精一杯なのですが、
世津は、すでに戦争の終わった後のことに思いを馳せている。
いいなあ、頼もしき女子。
そして本作、なんと言っても三浦春馬さんが登場するたびに切なくなってしまうのです。
始めの方で戦地から戻ってきた彼が「ただいま」という。
そう、本当に、ただいまと言って戻ってきてくれればいいのに・・・。
そしてまた戦地に戻っていく彼を見送るときのつらさ切なさ・・・。
まさに今生の別れだなあ・・・。
本作のラストにそんな三浦春馬さんのボーナス映像がありまして・・・。
涙涙・・・。
<Amazon prime videoにて>
「太陽の子」
2021年/日本・アメリカ/111分
監督・脚本:黒崎博
出演:柳楽優弥、三浦春馬、有村架純、イッセー尾形、渡辺大知、國村隼、田中裕子
歴史発掘度★★★★☆
三浦春馬さんを偲ぶ度★★★★★
満足度★★★★☆
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