ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

さおりのチンドンデビュー

2007-06-13 22:07:57 | アート・文化

 てぎませんよー!カンベンしてくださいよー!と泣きに泣いたさおりがチンドンデビューした。町の商業組合主催のさなぶり大会だ。

 ともかく一曲でいいから頑張れと、半ば励まし、半ば脅しをかけながら、迎えた本番だった。オレンジ色の着物で着飾ったさおりは、なかなかにチンドン娘じゃないか。テンポがゆったりして易しい美しき天然だけを集中して練習してきた。それしかできない。

 始まる前から、う~ん腹が痛い!神経性胃腸炎だ~!などと叫びながらも、諦めたのか、素直に列に加わった。間違っても目立たないように、メロディを見失わないように、アルトサックスを吹く僕のすぐ前に入れた。いや、僕だって怪しいんだけどね。

 会場はフレンドリープラザの駐車場。周囲にテントが張り巡らされて屋台が並ぶ。その真ん中にテーブルがしつらえられて、これが客席だ。多いぞ、お客さん!二三百人はいるんじゃないか。メンバーはチンドン太鼓のエモッチ、アコーデオンのユキエちゃん、大太鼓のエミ、アルトサックスの僕そしてクラリネットのさおりだ。おっと、それにチラシ配りのミホさん、ヤシマさん、ナオミと、総勢8人。なかなかににぎにぎしい。トレーラーの舞台前に整列してまずは恒例、ミホさんの口上を済ませ、いよいよ演奏開始。練り歩きの始まり始まり!

 さて、さおりだ。ガチガチの緊張感が伝わってくる。たって、こっちだってこの観客じゃひびるけど。おおーっ、いいじゃないか、うまいいじゃないか。とても、ずぶの初心者とは思えない。途中、二度ほど、ピーっと時ならぬ悲鳴をあげたが、まずは無難に演奏し終えた。

 よく頑張った!何人もいる若手劇団員の中で、唯一クラリネットを押しつけられたさおりだったが、泣き泣きよくここまでたどり着いた。偉い!立派だ。もう、とことん褒めてやりたい。これぞ、役者魂ってもんだよ。自分の苦手なものには、無理って逃げるようなのは、役者とは言えない。下手なりに挑戦するって姿勢、いいよなあ。一人芝居ではゴキブリホイホイに捕まってもがき苦しむゴキブリってのをさせたり、それっていじめ?って責められそうな使い方だけど、こうやって、結局はし遂げてくれるから、こんな役者は本当に大切なんだ。いつかきっと、素晴らしい役を書いてあげるからね。

 さて、僕としては二度目のチンドン舞台。こいつは、反省点多々あり、だな。まず音がまるで小さい。回りに建物がまったく無いからね、跳ね返って来ないんだ。これにゃ参った!精一杯吹きまくったけど、音量に気を取られると、指を間違える。太鼓の音もよく聞こえない。なんか、メンバー一人一人が孤立してるみたいで心細いことこの上ない。それと、大太鼓が前回と代わったのに、十分合わせて来なかった。酒の入った客は口も悪い。元気ねーぞーとか、暗いぞーとか、もっと明るい曲やれとかの励まし?がさかんに飛ぶ。

 なんとかかんとか、20分のステージを終えた。うーん、深い!客との駆け引き、会場の雰囲気、会場の音環境その他、気配りしなきゃならないことがたくさんあるってことに気付かせてもらった舞台だった。

 次回は、芝居『おもかげチャンチキ』の宣伝のためにスーパーの入り口でやることにした。その次は、玉庭地区のお祭りの余興。一回一回こなしながら、上手くなって行く、んだよね?多分。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする