ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

さっそく!第3版

2008-09-10 21:44:06 | 演劇

 台本書き換えてわずかに10日!またまたやってしまったよ。地区大会向け台本『Let's Dance 1946』第3版完成だ。

 完成て言っていいのか?だって、この調子だとこの先まだまだ書き換えが続きそうだぞ。なんか、ここまでくるとビョーキって感じ。本読みを繰り返せば繰り返すほど、うーん、ここは意味不明、このせりふは舌足らず、この人物は書き込みが足りない、と、やたら気になってしかたない。で、考え続ける。車に乗っても音楽聞かずにストーリーに集中する。

 と、いいシーンが浮かんでくるんだよぉ!かっこいいせりふを思いつくんだよぉ!!

 ということで、今回は、主人公の心の移り変わりや、脇役だけど大切な人物の行く末をしっかりと書き込んだ。僕としては、これでぐっと深みが増したと思っているけど、果たしてどうだろうか。

 書き換えに走った理由は他にもある。前から使いたいと思っていて、ついついシーンに組み込めなかったあの歌をどうしても使おう!と思い立ったことだ。あの曲っていうのは、『星の流れに』だ。

「星の流れに 身をうらなって 

どこをねぐらの 今日の宿・・・」 

って奴だよ。そうそう、最後は

「・・・こんな女に誰がした」

ねっ、終戦直後の流行歌。米兵相手に体を売って暮らしてた女性たちの歌だ。街には真っ赤な口紅を塗って煙草をふかしながら客を待ってる女たちがたくさんいたってことなんだろうけど、そればかりじゃあないね、大流行だから。当時の人たちには、男も女も、年寄りも若者も、多かれ少なかれ、自分が身売りされて、もてあそばれてる身だって意識が痛切にあったんだろう。

 今回の芝居には、通称パンパンと呼ばれた街の女が出てくる。敢えて幸子って名前にしたんだけど、彼女にはぜひこの歌を口ずさんで欲しかったんだ。東京渋谷の繁華街で生まれ育った身だからね、僕は。物心ついた頃には、そんな辛い境遇の哀しい女たちや威勢はいいけど寂しい男たちが回りをたくさん行き交っていたんだ。友人には父親が米兵って奴もいたしね。あのどうしようもない寂しさ暗さが、僕の人生の出発点になっている気さえする。だから、この舞台は、僕自身の原点回帰って言うこともできるだろうね。僕の個人的な感傷につきあわされてる部員たちはいい迷惑ってもんなんだけど。

 まっ、そんなこんなで、できちゃいました!第3版。でも、これ絶対長すぎるから、本番はかなりカットしなくちゃならないと思う。ってことは地区大会での発表は第4版?おいおい、この先県大会、どこまで行くだ、この調子だと。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする