次、なに見る?これが難しいのよ、NETFLIXは。特にオリジナルシリーズもの、うまく当たれば、2週間近く楽しめるけど、外れだったら、また出会いを求めてのさすらいが始まる。これは?と思って見始めても最初の5分で、落選!てのもあれば、1回、2回見て、ダメだこりゃ、時間無駄にしやがって!となって、怒り狂うこともざらだ。なんてったって、決定権は我にあり!だからね。
幾夜かの放浪の末、やっとたどり着いたのがトルコ映画『ペラパレスの夜更け』。
おおっ、上物掘り当てたぜ。どこが良いって、まず時代が1919年ものってことと、歴史密着ものってところかな。おっと、トルコ発だってのも真新しい、俺的には。知的で、ひねりが利いてて、サスペンスふんだん、たまらんねぇ、こういうの。
設定も物語も登場人物も、みんな一味二味、変わった風味でそこもお気に入りなんだが、当時のトルコの街中や豪華なホテルの調度とか上流階級の様子なんかが目の当たりできて、幸せなんだなぁ。まさに、ビジュアルの力だよ。こんなこと、舞台じゃぜったい無理だからな。
中でも、食い入るように画面見つめるのは、当時の洒落者女性の衣装なんだ。次回公演『ダンスホールMitsu』のダンサー衣装のヒントもらいたくてね。当時のダンスホールってどんなだったろう?通う男たちはまぁ想像もつくけど、踊り手の女たちはどんなもの着てたんだ?まさか着物でお相手もないだろうし、戦後流行のフレアスカートも違う。大正を感じさせる装いってのがあるはずだ。
そんな思惑もあって、毎回見続けて、おおっ、あれあれ!あれがいかにもモダンガールっぽいじゃないか!デザインはウェストの絞りなしストンと寸胴でスリム、腰下のあたりからフレアの広がりがある、あのスタイルだよ。ふむふむ、素材は絹のような滑らかで薄手のものだ。それときらびやかにスパンコールが張り付けてある。これだな。この服装なら、ダンスホールの雰囲気も大正ロマンもたっぷり感じさせられる。
主役の悪者のコートも気に入った。上半身はぴたりと身に付き、脛までの長い裾は広くたなびいている。うん、この姿でラストシーン、台上に立つと、こりゃ映えるぜ。こっちの役者も背高くスタイルも姿勢もいいから。
こんな活用の仕方、ドラマ作った側じゃまったく思いもよらなかっただろうな。正確に時代を映してくれる映像って、それだけでも見ものなんだぜ。NETFLIXの映画は予算ふんだんなだけ、そこら辺の描き方が徹底している。ネトフリの時代ものにはまる大きな理由だな。今時の恋愛ドラマとりわけ、日本のテレビドラマにゃこの楽しみは期待できないもの。
ただなぁ、菜の花座のメンバーでNETFLIX契約してる人、少ないんだよ。だから、これ見りゃわかる、って言っても通じない。そこが大いに不満なんだが、・・・。そうか!参考シーンを停止して、スクリーンショット撮るって方法もあるな。上手く行くかな?よしっ、今度やってみよう。