手に汗握って開票速報見る、なんて、ありゃりゃ、手際良いぜ町職員。テキパキ開票、サクッと発表、サッサと片付け、見守る側としちゃあっけない。もう、ちっとさぁ、劇的にスリリングに、なんてドラマ見てんじゃねえから。
まぁ、木村雅博の当選は固いと踏んでたってこともあるけどね。候補者の性格から言っても、中庸に真ん中あたりで入るだろうな、って予想の通り。まずは良かった、これで町の議会にも新しい風が吹き込むな。木村は堅実実行型だから、着実に成果を上げてくれるさ。
応援、ったって大したことしちゃいないが、した甲斐があったってもんなんだが、なんかなぁ、選挙戦の途中から気持ちが覚めてきちまった。
街宣車回しての連日の連呼、繰り返されるのは候補者名。時折のワンフレーズも子育て支援とか地域産業の活性化とか福祉の充実、ってみんな同じじゃん。ウグイスさんの調子も定型化して、誰が誰やら判別できず、飽きる!この選挙戦術そのものが、投票離れ引き起こしてんじゃないかって最初の気合はどんどん抜けてくばかり。
街宣なし、公約なしで戦った?人が結構な票集めて当選したってぇのは、喧しいんだぜ、街宣、マンネリやめろよ、って有権者の意思表示だろうな。そうそう、隣の隣の町でも何もせず上位当選だったってよ。
それと、どんな基準で投票されてんだかさっぱりわからん!ってのにも気を削がれるなぁ。人柄?実績?知名度?どっちにしても、今この国が置かれてる危機的状況が対立点に上がっちゃいないてのが、なんとも納得できんのさ。言ってることみんな同じだし。
マイナ保険証の廃止は?軍備拡張は?武器輸出解禁は?敵基地攻撃は?原発再稼働は?LGBTQは?夫婦別姓は?消費税は?格差是正は?統一教会は?憲法改正(悪)は?緊急事態条項は?学生の奨学金返済地獄は?低すぎる最低賃金は?温暖化対策は?災害支援対策は?・・・・
なっ、どれも一つとっても喫緊の課題ってやつだぜ、岸田政権、ちゃっちゃか先走りするからさ。
なのに・・・
国政と地方政治は違う?なに寝ぼけたこと言ってんだよ。無所属って名前の隠れ自民党が地域を押さえ、時折反動的な請願とか押し通しつつ、危険な流れを下支えしてるんだぜ。国会議員の選挙じゃ実働部隊としてせっせと働くわけだろ。
もっと対決姿勢を鮮明にしなけりゃだめなんじゃないか、地域の課題に政党は関係ないなんて言わせずに、一つ一つの重大課題に、あんたはどう考える?って突きつけて行かなくちゃ。
いや、表面同じに見えていても、保守対革新の戦いは地方選だって実はそこそこ熾烈なんだ。それは知ってる。木村はもちろん革新派だから応援もしたんだし。
でもなぁ、どっちの陣営もビビッてんだと思う。まぁ、地域のよしみを大切に、争い沙汰は止めやしょうぜ、喧嘩は議会の隠れた場所で、っていやいや、多数取っちまったら喧嘩さえせずにやりだい放題、それは国も地方もまるで同じだろうが。
だったら、選挙の時くらいはっきりと旗幟鮮明、言いたいこと言い合った方がいいんじゃないかい。
無所属なんて鵺的立場を捨てて、正々堂々、党派を名乗って有権者に選択を迫るべきなんだと思う。この地方選挙のあいまいさが、政治不信を広げ、無関心棄権層を増やしてるんだと思う。
まぁ、選挙も終わり、顔ぶれも決まったわけだから、今度は議会で丁々発止、抜身で鎬を削る戦いを演じて、そいつを見世物としてしっかり可視化して欲しいもんだぜ。
成果報告なんていいからさ、戦いのだ、戦いなんだよ、今はそういう時代なんだぜ!