ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

今どきのお葬式事情

2024-02-12 10:08:12 | 社会
地域で98歳のお婆さんのお葬式。
生まれながらのこの土地生え抜きじゃないからねぇ、ほぼ面識ゼロ、そのお家とも日ごろの行き交いも少ない。都会なら、へぇ亡くなったんだぁ、で済んじまうが、ここら田舎じゃそうもいかんのさ。葬儀くらいは顔出しておかんと。



ただ、コロナで葬式も大きく変わったね。

まず自宅での葬儀はほとんどなし、葬祭場利用が当たり前になった。って、ことは隣組のお手伝いも告別式当日の裏方のみ。住民も勤め人がほとんどになったし、以前のように墓掘ったり、本当のはなしだぜ、火葬場へのお見送りを手伝ったりと3日間も暇だれ(休暇取って手伝い)するなんてもはや無理難題の類だからな。せいぜい、葬儀会場で受け付けの手伝いするくらい。あっ、それと帳場、って、香典の帳簿付けね。

参列の仕方はもっと大きく変わった。

以前は葬儀にゃフルバージョンで参列するのが当たり前だったが、今は、近しい人だけが、儀式に参列、読経を聞き、弔辞に耳を傾け、1時間半ほどのセレモニーのあと、お焼香、解散、ただし、近親者はその後忌中法要、壇払いと続くが、だったのだが、
今は、一般会葬者は、セレモニーには参加せず、香典を渡し返礼品を受け取ったあと、お焼香をして帰る。さらっとしたもんだぜ。
会葬者の手間暇と言えば、喪服に着替えることと会場への行き帰りくらいのもの、うーん、かなりの手抜きになっちまったな。

いや、葬式嫌いのこっちにとっちゃ、願ったりの傾向なんだけどな。歳もとったし、失礼・無礼も高齢者特権?ってことで許されるさ、ってこともあるが、

葬儀なんて、残された者たちの自己満足だから、死んだ人間とは縁もゆかりもない、死は生命的物体の消滅でしかない、これが俺の考え方なんで、葬儀の簡素化は、よしよしいいぞ待ってました!の傾向なんだ。

で、この持ち方がさらに進むと、参列もバーチャルリアリティで!ってことになるんじゃないか。

弔いたい人の特設チャンネルにアクセスして、VRゴーグル掛けると、居ながら葬儀場に直行、最後まで参列するもよし、お焼香してすぐに退席するもよし。香典も、ほら、課金のシステムで金額決めてワンクリック、チャリン!って音は工夫がいるな、読経の金が一つ、ゴーンと鳴るとか。

なんて未来の葬儀、実は今書きかけの新作台本『寄りそって夜明け』に使ってるんだ。



ここまではどうかだが、葬祭場も、家族葬専門の小ぶりなものも開館したようだし、この先、葬儀は家族中心、そこにどうしてもって友人、知人が加わるってやり方が主流になって行くんだろうな。

ただ、生前から、大勢の参会者に囲まれた盛大な葬儀を願う人には、やっぱりバーチャルだろう。奈良興福寺の大仏殿の前で執り行う、とか、ローマ法王庁の教会堂を会場に、とか、お望みしだい、参列者もバーチャルで数万人規模だって可能、なんてことになるかもしれない。
と、なるとお寺さんや教会も、バーチャル貸し出しで賃料とったりしてな。

コメント
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