米作りにゃ、何度か難関の作業がある。
田植えだろ、手押し除草だろ、稲刈りに脱穀!月一で気力、体力試されてるようなもんだ。
おい、ジイサン、またやれんのか?ってな。
そう、春の前哨戦、種蒔きがやって来た。
作業は段取り8分だからな、1週間かけて、土、ボカシ、燻炭の準備やら、育苗プール作り、播種機の手配など、取り組んできた、大丈夫、大丈夫、乗り越えられるさ!
とは言っても、当日の成否は、人力!てきぱき動ける人間がどんだけ集まるか?にかかってる。
昨年から、新規小作人さん、二人が加わりめちゃめちゃ楽になっていたんだが、今年はさらに、そこに若手、大学山岳部のリーダーだってよ!が加わり、もう万全盤石だぜぇ!土寄せだって、寄ってたかって!
全部で7名、これだけの人数が、たかだか苗箱200枚程度の種蒔きに群がるんだ、スムーズに進まないわけがない。
種蒔き作業はすべてお任せして、こっちは、育苗箱の並べ方に専念した。
ポット育苗の苗箱は軽いから楽?そんなことないって!田植え機との相性のため、箱はぐにゃぐにゃ曲がる材質、変な持ち方すると、片側がベロンとしなだれて、せっかく播いた種と床土がこぼれ落ちちまうんだ。ちょっと当たってもポットから土と種が飛び出すし、もう、気遣うんだぜ、ほんと。
だから、苗箱並べは人任せにせず、孤独な作業を繰り返してきたんだが、こうも有用な人材が豊富なら、手分けして並べた方がはかが行く。
屈んで注意深く箱を置いて行くって作業、下に敷く根切り用の紗幕がくしゃくしゃに癖がつい、これを伸ばし伸ばし並べるのが容易じゃないのさ。
一人が紗幕を引っ張り、もう一人が置く、これでないと紗幕を広げて使えない。
二人でじっくり取り組んでの2時間超の腰曲げ作業、きいたぜぇ、腰痛に。終わって数時間経っても腰が伸びないぃぃぃ!
やれやれ歳にゃ勝てない、いつまで続けられるもんなのか?って思いつつも、多くの頼もしく面白い人たちが集う共同作業、終わった後のひと時も大いに話が弾んだ。
山の話し、霊感、六感、山菜、果てはLGBTの話題まで、って、ここが凄い!働き手以上に貴重な情報源、素晴らしい小作人さんに恵まれた。
次回作業は、堰の掘り上げと堆肥散布。なんだなんだ、来週だぞ!