ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

スポーツの感動って?

2024-07-29 17:03:28 | スポーツ
阿部詩ちゃん2回戦敗退で号泣?おいおい。
兄ちゃんの一二三が、妹の分まで頑張るって?やれやれ。
白血病克服の池江璃花子、高校生の自分に勝てず準決勝敗退!?

好きだねぇ、メディア、スポーツ感動物語が。

高校野球とかも、もろこれだぜ。勝負周辺の感動ストーリー。
いい加減にしてくれんかなぁ、勝負は勝負、スポーツはスポーツだぜ。

スポーツは何でも好きな俺だけど、オリンピックはねぇ、なんか国威発揚、メダル獲得競争をあおって熱中てのがどうにも性に合わない。あんまり国なんて背負わないでいいんじゃないの?肉体の限界、気力の究極を競い合ってくれれば、それで見てる側としちゃ満足するんだよ、まっ、俺の場合ってことかね。

だから、兄妹揃って金メダル、お兄ちゃんと一緒、とか、病苦を乗り越えての挑戦とか、こういうわかりやすい感動物語って、選手や競技の真の素晴らしさやそこに至る努力を覆い隠してる気がするのよ。

メディアが押し付けるちゃちな物語なんて、ネットフリックスでやってくれ!おっと、そんなありきたりのストーリーなんてネトフリじゃ通用しないけど。スポーツの感動は、競技の場でこそ、圧倒的に迫って来るもんだと思うんだ。

なんて、憎まれ口を叩くのは、昨日?まさにその感動のシーンを体験させてもらったからなのさ。

この試合負けたらグループリーグ突破は極めて難しくなるって厳しい状況で戦われたサッカー女子のブラジル戦。日本時間深夜12時?あっ、こりゃ録画して翌日早々に、ってパターンだな、年寄りに夜更かし禁物だし。

でも待てよ、なんか負けそうだし、せめてジジイも一緒に、ライブで応援してやらなきゃ見捨てるようで心苦しい、よしっ、試合終了は2時を回りそうだが、モニターに首ったけで声援、おっと、夜中なので声出しは厳禁、するぞ。

って、あぁ、やっぱりなんか上手くいかんなぁ、田中美南が絶不調!実力は上回ってる気がするんだが、空回り、こりゃ典型的な自滅パターンだ。
いかんいかん、評論家は不要、応援あるのみ。だが、
1点リードされて試合後半ロスタイムを残すだけ、ブラジルは絶対エース・マルタをベンチに下げて、勝利確信の体勢、悔しいけどそうだろな、次はスペインとの決戦だし。

ところがだ!なんとここからドラマが、本物の劇的展開が待っていた!

途中交代で入った谷川萌々子がドリブルで一気にペナルティエリア侵入、あぁ、ボール奪われた、残念、一人気合い入れてもダメなのか?
おっ、審判が試合を止めた。

VAR介入、で、ペナルティキック!同点のチャンス!!

キッカーは誰だ?前半失敗してる田中はないだろ、っと思ったら、キャプテン熊谷、これ以上ない悲壮な表情でボールをセット!
すべての責任を主将自ら負うことを覚悟したんだな、そう、ここにこそ物語がある。
ここまで当たりに当たってスーパーセーブしまくりのキーパーの逆を突き、見事ゴール!同点だ。
良かった、これで、次の試合に予選通過を預けることができる、これで十分だ残り時間は数分、耐えろ、守りを固めろ!なんてのは、ジジイの消極姿勢、チームは攻める、攻める!

そして、ついに、感動の瞬間がやって来た。
谷川が、読みあり、技あり、勇気ありのワンタッチループシュート!?
ボールは飛び出していたキーパーの頭上を越えてゴールネット内で跳ねた。



19歳だぜ、オリンピック初出場だぜ、ラストぎりぎりでの交代出場だぜ!

うんもう、飛び上がって歓喜の雄たけび、は、夜中なんでできないんで、椅子の上でゆさゆさ揺れて拳を突き出し続けた。

どうだい、これがスポーツの感動ってもんだろ。身の上話とか、家族の苦労話とか、年少時の天才ぶりとか、そんな逸話はまったく不要だ。
このロスタイム数分に込められた選手たちの必死の躍動、そして、若き谷川の神がかり的プレー、これぞ、感動でなくてなんなんだ!!!!!

残り時間をしっかり締めて試合終了の逆転勝ち。

ほんと良かった!何がって、こんな素晴らしい歴史的瞬間を選手たちと共有できたことだぜ。しかも、ライブで!

顔を覆うマルタの様子にもドラマがあった。彼女は38歳、この試合がAマッチ200試合目だった。

コメント
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