なんとか間に合ったようだぜ、体調回復。寝床で唸ってた時にゃ、もうだめたろうな、って諦めてたんだ。せっかく薪材またもらえる機会だって言っても、ふらふらへろへろしてたんじゃ運べないだろなって。それがどうにか、重たい奴をえいやっと!とトラックに積み込むのは無理にしても、神さんに手伝ってもらって持ち上げるくらいまでは回復したからね。よっしゃ、まず午前中限定で軽トラ2台、運ぶべ!
と、気合を入れて起きたら雨!予報じゃこれから土砂降りだってよ。おいおい、どうしてくれるんだ?ずぶ濡れになってまで作業する体力戻っちゃいないぜ。焦るなって!今年はすでに必要量は十二分に確保してある。午後、雨が上がったら行ってみるさ。
と、朝飯のんびり、なんと雨上がった。どれどれ天気予報はどうだい?あれま、変わり身の早いこと、9時から曇りだってさ。こりゃ目っけものの雲の切れ間だ。早速、神さん付き添いで出発。一般搬出期間から1カ月も過ぎてるから、どうせ大していい薪材は残っちゃいないさ、太すぎのものとか、節だらけとか。まっ、使えそうな、って言うより、俺が割って薪にできそうなものだけもらって来るか。
なっ、やっぱりだ。隅に押っ付けられるように残ってるのは直径50センチクラスの根元の切り株ばかりだ。すでに3台先着してて、どの軽トラも大物にどんどん挑戦してる。1台なんて軽トラのくせにリフター付きだし、もう1台はジイサン2人組。聞けば、薪割り機で割るから、ぶっとい方が歩留まりがいいって、そりゃそうだよな。でも、こっちはよれよれジジいと神さんだ。こんなの荷台に押し上げるなんて無理無理無理!おっ、向こうに細手の伐採木がきれいに積んであるじゃないか。よっしゃここからいただいて行け。
ほぼ8割れ方積んだところに担当の県職員がやって来た。ここの一角は今年切ったもので来年頒布するもの、持って行ってもらっちゃ困る、って今頃言われてもなぁ。向こうもその無理はすぐに理解したようで、まっ、この1台限りはお目こぼしってことにしてくれた。
2往復目。途中雨がぱらついてきたが、なんとか持ちそう、よしよし。リフトでどんどん積んでたオジサン、早くも2回目に入っている。うーん、あんな太いのならきっと大量の薪作れるだろうな。っと羨ましくなる。1回目運んだ分も下ろしてみたら、ショボッ!だったしなぁ。こっちも負けずに大物積み込むか。いずれ薪割り機は導入せにゃならんのだし。リフター軽トラのオジサンが言うことにゃ、この太くて重い奴はニセアカシアで、皮剥いでおけば腐らない、ってことなんだ。
よし、ここはいっちょ頑張って重量級を運ぶことにしよう。二人で掛かれば、なんとかなるさ。トラックの近くまでごろごろと転がして、最後は二人でたがってそれっ!と荷台に積み上げる。積み始めると欲が出て、その上にもさらにヘビー級を積み上げて、積載制限完全にオーバーだ。
タイヤをパンクさせないように、そろそろと運転、1.5倍の時間を使って無事到着。足の上に落としたり、指挟んで骨折とか、春の失敗を繰り返さぬように慎重に荷を下ろした。
見ろよ!これだけ運んだぜぇ。達成感、並じゃない。ほれぇ、雨も降りだしたじゃないか。神様の御加護、我にあり!ってことだ。もう、これで今日は一日、上機嫌に過ごせるな。
うーん、この大物たち見てると、薪割り機械、欲しくなって来たぞ!いかん、いかん!
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