おうおう、降ってる降ってる。いいよぉ、どんどん降れ。畑仕舞いも終わってる。家も小屋も雪囲いは万全。駐車スペースの除雪だけさ、やらにゃならんのは。と、ゆとりで構えたものの、お、おいっ!初雪が30センチって、そりゃ降り過ぎだろ。2年ぶりの除雪作業、うきうき気分もすぐに吹っ飛んだ。
そうだ、東側の防雪板、嵌めとかないとな、早くも屋根の雪が威勢よく滑り落ち始めてる。でも、すでに囲い板は窓の横に運び込んであるからへっちゃら作業だ。さっさと終わらせて、コーヒータイムにしよう。
あっ、し、しまった!公民館の雪囲いしてないぜ!迂闊!!忘れてた。
このところの暖かさ、去年の雪なし正月、頭の備えが完全に無防備になってた。館長、指図してくれないもの、なんて泣き事ほざいても始まらない。副館長なんだし、すぐ隣りなんだし、気づけよ、気を利かせてちゃっちゃとやっとけよ!
幸い屋根の雪はまだ落ちていないものの、降り積もったものただけで40センチ近く。これ掻きわけて囲い材掘り出し、家屋の周囲に運んではめて行く。こりゃ一人でやるには、ちょい覚悟がいるぜ。が、このまま降るに任せていたら、屋根からも滑り落ちて窓ガラス、一撃で割れるよな。館長にご注進して人手集めてたんじゃ間に合わない。ええい、いいさいいさ、一人でやっちまえ。
まず、囲い材の上に積もった雪をどかす。古トタン板、何枚もかぶせてあったから、まったく濡れてない。よしっ、これなら運ぶのもはめるのも楽勝だ。ほれほれ、去年外し方した時に、きちんと長さ揃えて積んでおいたからな、どこの板かすぐわかるのさ。2間ものが南側玄関脇だろ、
1間半は北側台所の窓だ。北側の掃き出しと東側窓が1間。
大部分ははめ込み用の製材した板なんだが、一部不足でそっぺで代用もある。これらは、東側小部屋の窓なのさ、ってもう何度もやってるから、はめ込む木の種類まで覚えちまった。微妙な長さの違いもな。
なぁに、始めちまえば、大したことないんだぜ。かえって、一人で作業した方が、勝手知ったる、で、はかが行く。建物回りをぐるりとすべてはめ込んで、残ったそっべ2枚は外置きプロパンボンベに立てかけて、縄で結わいて、と、よしっ!すべて完了だ。
午前中いっぱいかかるか?と踏んで始めた一人仕事、意外にもさっさか進んで、小1時間。初めて下ろしたミトン型手袋が、思いの外暖かくて、気分よく作業を終えた。
この手際の良さ、この先ずっと、雪囲いは専任で、なんてことになりそうな予感だぜぇ!
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