いよいよ始まった、雪国恒例、雪捌け暮らし!1日中降り続いた昨日なんて、朝夕2回丁寧に除雪作業だ。退職有閑老人なんだから、雪に閉じ込められたっていいだろ、ってそうはいかんのだ。ジムに出かけるって大切なお仕事があるし、101歳の義母のデイサービスやショートステイの送迎もある。わざわざこの大雪の中、迎えに来てくれるんだもの、スタッフさん無理せず車椅子押せるようにきれいに雪どけておかにゃならんだろうが。なんだかんだ、この冬は除雪機フル稼働、お世話になります!となりそうだ。
除雪機、凄い働き者だぜ。もはや、冬の雪国にゃなくてならないフリース?ダウンジャケット?のような存在になってる。と言っても、そこかしこ構わず動き回り飛ばし続けるなんて使い方はしない。楽は楽だが、時間がかかって、わかんねぇ(ダメだ)。我が家の場合、小屋前スペースはまずスノーダンプで押す。除雪車が残していった雪山沿いにまとめる。そこからやおら除雪機出動。この雪の小山脈を道路向かいの田んぼに吹き飛ばす。
そう、雪のある暮らし経験ない人にはわからんだろうが、除雪の一番の難題は雪捨て場の確保ってことなんだ。街中なんか大変、雪に埋もれた道路や家屋救出するために、排雪作業てのが欠かせない。吹き飛ばし型の除雪車と何台ものダンプカーが一体となって運び出し、近くの河川敷まで捨てに行く。我が家は幸い周囲田んぼや畑だから、始末にゃ困らないのでその点は気は楽だが、一冬通してとなれば、計画性ってものが必要になる。
便利な除雪機なんだが、やつらも機械、弱点はある。大きな石とかコンクリートの角を噛んじまうと、雪を掻き取る回転刃がぱたっと止まっちまう。エンジンの回転を伝えるピンが折れちまうんだぜ。なんの変哲もないネジのようだが、実は強度が極めて弱い。自分が率先折れてエンジンを守るって、ずいぶん自己犠牲精神に富んネジなんだ。
早くも今シーズン最初のトラブル!やっちまったぜぇ!無謀にも石畳に歯向かい、ガガッと悲鳴。あっ、こりゃ折れたな。直感的中!エンジン動けどロータリー回転停止。やれやれ、やれだぜ。折れたピンを交換せにゃならん。これがなぁ、ともかく苦手なんだよ。作業そのものは大したことじゃない。不器用な俺で何とかなる。問題は寒さ、冷たさなんだ。雪を固く纏った軸を探ってピンを差し込む穴を探し、そこにピンを差し込む。反対側にワッシャーとナットをはめて締める。ただこれだけのことだが、小さなボルトとナットだ、素手で扱うしかない。手袋外して部品を摘まめば、あっという間に指先がかじかんでくる。痛い!固まる!一気に凍傷?ってくらいの辛さだ。指先の血管が細すぎるのか、網目が雑なのか、血流がたりないのか、ともかく、すぐに外気と同化して使用不能に陥る俺の指先。ダメだなぁ、肉体的欠点は幾つもあるが、これが一番致命的だぜ。冬場、外仕事をする人たちを心底尊敬する。俺にゃ不可能な労働だ。
指先に息を吹きかける程度じゃ暖かさは戻らない。襟元から凍えた手を突っ込んで肌に当てて暖を取る。なんとか感覚が戻り、動くようになったら、再度ネジピンに挑戦!これを何度か繰り返して、やっと修理が終わる。これが除雪時の一番の苦行なのだ。1シーズン5~6回は直面する。
石ころの多いとこ機械動かすからだ、そうその通り、家回り、小屋前、全部舗装しちまえば永久に課題解決だ。が、待てよ。周囲に土がないなんて味気ないじゃないか。便利だから、手間掛からないから、ってのはやっぱり違うんだよな。玄関までの通路は石畳とか飛び石とかあれば優雅じゃないか。今さら、便利さに組する気はさらさらない。とすれば、まっ、細心の注意を払いつつ除雪機運転するしかないってことなんだぜ。
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