ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

まさかの山登り!

2017-07-16 13:18:49 | 地域文化

 集落総会の資料見たら、公民館主事の欄に名前が載ってて、1週間前に地域の公民館連絡会議から知らせ来て、中ノ沢山の登山道整備に出ろって!?おうおう、どんどん引きずり回されるぜ。

 中ノ沢てのは福島県側に抜ける古くからの峠道で、以前は、ここを開削して福島飯坂に直結する道路を作りたいてのがこの地域の悲願だった。その建設促進のデモンストレーションを兼ねて、毎年地区民上げての登山が行われてきたんだが、北に七ケ宿越えの道路が整備され、南は栗子峠を貫通する国道13号、さらには高速道路も完成間近とあっては、更なる山越え道路の可能性は完全に消え、今じゃ、そんな旗印を掲げる人も団体も存在しない。

 中ノ沢登山?まだ続いてたんか?聞けば地域の子どもクラブの行事として年に1度登っているんだそうだ。そのための山道整備、うーん、なんか気乗りしねえなぁ。小学校上げての行事て言うならわかるけど。まぁ、地域の仕事だから手伝いはするにゃするけど、・・・

 日曜の朝、8時草刈り機持参で集合。トラックに乗り合わせて林道を突き当りまで走って、いよいよ作業開始。そこから林道を下に草刈りしていく年寄りクループと山道の草刈り整備を担当する若手?に分かれる。二本松東和ロードレースでもらったショッキングレッドの地獄坂Tシャツなんか着て行ったお陰で、若手班に編入された。間違いなく、最高齢。

 草刈り機を唸らせつつ、細い登山道を一列になって登って行く。なんだ?どうすんだ?先頭ばっかり刈り払って、後に続く人間はすることないぞ?戸惑いつつくっ付いていく。そうか、周囲を刈って道を広げりゃいいのか、ようやく要領が掴めて、付かず離れず道の周囲の草を刈りつつ登って行く。

 草に覆われ大変だった沢沿いを離れて杉の植林帯、ここまで上がると道は険しくなるものの、覆いかぶされる草はぐっと少なくなった。小休止の後、先発4人は機械を回すことなくずんずん登って、後続と距離を取り、そこからやおら草刈り開始。なるほどこれなら効率的だわい。

 いつしかブナの原生林に入って、道はさらに急登になる。草を刈って道を広げる必要はあまりない。枯れ枝とかどかしつつ、登山道の安全確認作業が主体になる。なんか、楽しくなってきた。これ、トレイルランのトレーニングじゃないか。うん、そうか、身近にこんな山深くまでたどれる道があるって、けっこう素晴らしいことかもしれんなぁ。

 ほれほれ、このブナの大木なんってどんだけ長生きしてきてることか!雪の重さを押しのけて成長してきたせいか、ごっつく塊を抱えた木もある。樹林の下を覆い包む灌木や草。この圧倒的な命たち!ああ、これを子供たちに見せて匂いをかいで、体全体で感じ取らせる、ぜったいに必要な経験だと思うな。そうか、そんな思いに取りつかれて、これまで何代にもわたってこの草刈り仕事が受け継がれて来たんだろう。いやぁ、気乗りしねぇなんて言って悪かった。

 それともう一つ。歴史の重みだ。奥羽山脈を超えるこの峠道、高畠から飯坂へ、飯坂から高畠に、たくさんの村人たちが越えて行ったことだろう。商売の荷を担ぎ、時に仕事を求め、時に家族ともども、時に孤独に、時に追われるように、いろんな思いを背負いつつこの道を急いだことだろう。今、休憩を取ったこの水場で、かつての旅人たちもしばしの憩いの時を過ごしたに違いない。そんな昔の暮らしと先祖たちがいて、今、君たち子どもたちがこの地で暮らしているなんてことも話して聞かせたいもんだなぁ。

 最後の急登は、何故か先頭に立っていた。胸突き八丁、喘ぐように登る。機械は回している。たまに草を刈ることもあるが、内心、熊が出て来た時の強力な武器!って意識もある。樹林帯を突き抜けて、ハイマツではないが、灌木の茂みを抜けると頂上だ。小さな標識。その向こうに和田の田園、さらにその向こうには置賜の広々とした水田が開けている。この解放された景色、解き放たれた視界、峠は間違いなく精神の屈折点だ。真壁仁さんの詩が浮かんでくる。

 しばし一服の後、下山。草刈り機械を肩から下げているので、走るように軽やかにとはいかなかったが、ひたすら下って、登り2時間の道のりを30分で下り切った。ああ、これはくせになりそう!来年もきっと参加してることだろうな。弁当だってもらっちまったことだしなぁ。

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認知症予防にZUMBA!なぁんて言っちゃいるけど・・・

2017-07-15 08:56:49 | トレーニング

 通ってるジムじゃ、各種トレーニング機器を使ったランニング、ウォーキング、筋トレ、ストレッチなんかが主体ちゃあ主体なんだが、ヨガだとかエアロビクスだとかボール体操だとかもリードしてくれている。45分から60分を一コマとして、様々なレッスンが組まれていて、朝から幾つかのレッスンをはしごして、半日ジムで過ごすなんて人も少なくない、暇だね、なんて言っちゃいけないよ。

 通い始めて2年ほどは、ふん、あんなもん!って一瞥、侮蔑、こちとらマラソンが目標なんだい、って、ランニングマシーンと格闘する日々が続いた。まっ、今も基本、そういう利用法なんだが、ランニングもマラソン大会もややマンネリ感あり、いつまでもストイックで貫き通すてのも、ちとしんどくなった。

 そんな時期、新たにレッスンプログラムに加わったのが、ZUMBA!まっ、簡単に言っちまえば、ダンスの要素を色濃くしたエアロビクスってとこ。エアロは以前1度顔出してみたことあったんだが、音楽は流れちゃいるものの、動きに取り入れられるのはリズムだけ、振りはただのアップテンポ体操、しかも、走ってる身としちゃ、エネルギー消費もたいしたことない。こりゃ違うなぁ、と、その後見向きもしなかった。

 ところがZUMBAさ。

 こっちはダンスがメイン、音楽も、サンバやサルサ、ハウスにレゲー、EDM(エレクトリック・ダンス・ミュージック)、ヒップポップからR&B、ポップスまで、クラブ、あっ行ったことないけど、でかかってるような曲、盛りだくさん。ただ体動かしてだけで楽しくなる。

 でもさぁ、今さらこの歳でぇぇぇ?って一応尻込みはするさ。で、そこで思いついたこじ付けが、ダンスって認知症予防にばっちりなんじゃねぇ。ほら、頭使いながら体動かすのが、脳の若返りにゃ一番だって言うじゃないか。料理作りとか。だったら、インストラクターの振り見て、必死に真似てステップ踏むなんて、これ絶対ベストだ、って言い訳しつつ飛び込んだ。年寄りは行動するにもなにかと七面倒くさい。

 始めてみれば、こりゃ面白いばかりだった。なんたって音楽すきだからね、ダンス嫌いじゃないからね。ぐんぐん上手く、はならんが、ずんずんはまって、シューズは買い、ウェアは揃え、あとは上手くなるだけ。週に1度のレッスンじゃ物足りなくなっちまった。

 もう1度あるにはあるが、夜の部、7寺30分から。これに出るには平日昼間限定の平日会員からいつでも施設利用できる一般会員に変わる必要がある。うーん、会費、上がるよなぁ、年金暮らしの身で、そんな贅沢許されるのか?って悩んだのは一時、まっ、人生長くはねえんだ、やりたいことはやっておけ、で、7月からは土日も夜間も通えるようにした。

 夜の部はさすがに年齢層が若い!ざっと見で二回りは下かな。30代、40代が中心。ついて行けるんかい?まっ、精一杯踊るだけさ、別に誰が見てるってもんでもないし、試験があるわけでもない。と、図々しく思いつつも、控えめに一番後ろの隅でメンバーに加わった。

 最初はびくびくものだったが、よくよく見れば、若くたってみなが上手いってわけじゃない。テンポについてけない人もいれば、手抜きしてる人もいる。そうだろ、働いた後、ここに来て踊るんだから、疲れもあるだろうね、なんて年寄りに同情して欲しかないか。

 ざっと見渡して、こっちは、下手だし、振りは間違えるけど、リズミカルに大きく踊れてるって点じゃ、けっこういいとこ行ってる、ってちょっと安心、自惚れ。いいから、いいから、自慢はもっと上達してからにしてくれ。そう、どうせやるなら、この参加者のトップレベルに肩ならべるとこまで行こう!なんて、無謀な誓いまでたててしまった。

 そりゃ体も脳も柔軟性失ってるから、そんな目標無理!って知っちゃいるけど、そこを無視して頑張る、ってことがいいんじゃないかな。あっ、認知症予防どうなった?ははは、そんなの最初から方便だから、こじ付けだから。

 

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うーん暑い!1枚の田に除草機押し4日!

2017-07-14 14:00:57 | 農業

 やっと、やっと終わった!たかだか1反歩の田んぼの除草機押しに4日も掛かっちまった。

 こんなはずじゃなかったろ?家の前の田はきれいなはず、じゃなかったのかい?2回目の除草機押しまではスムーズ、よしよし、ここ数年の丁寧な除草が実を結びつつあるわい、ってちょっと満足、大いに自信だったのが、いざ、3回目入ってみたら、出てる出てる、あちらこちらにオモダカがひょろり、株元にはコナギの双葉がびっしり!

 甘いなぁ、実に見る目が甘い!ぐるりと一回りして丹念に見透かしてやれば、適期はもっと前だったってわかったはすなのに。除草機押しで痛手を負った苗の回復を待ってから、なんていかにも風な言い訳で、時期を逃してしまった。

 悔やんでいても始まらない。手遅れでもなんでもやるしかない!

 オモダカはすでにイネの背丈を越してるから、これは手で抜くしかない。コナギの方は微妙なところ。除草機の爪でかき回せるぎりぎりのところ。しかも株間に生えたやつはすでにびしっと根を張っていて、いくら株間除草機といえども、この強固な敵を根こそぎする力量などない。結局、重さに耐えつつ除草機を一押し二押ししては、立ち止まって屈みこみ手で搔き取る、これ、なんのこたぁない、手取り除草じゃないか!この繰り返し。

 往って帰ってくるのに10分以上もかかる難行苦行、こりゃ進まんわ。しかも、暑い!暑い!暑いぃぃぃぃ!休み休みだってのに、1時間も押し続けると、全身汗でびしょ濡れ、息は絶え絶え!気力も萎え果て、頭は霞む!ヤ、ヤバイぞ、熱中症!田から上がって頭から水を被り、水をがぶ飲み、日陰にへたり込む。

 今日はこれくらいで?怠け心が誘いをかける。なにも2,3日で済ませにゃならんてわけじゃないし、と、さらに悪魔の囁き。いかん、いかん!この暑さってことは、雑草たちは、うはうは喜んで大きくなっていってるってことだ、明日に延ばせば、さらに葉は大きく茂り、根は深く張るにちがいないんだ、となれば、もっともっと押すのが辛くなる。田んぼ一面に生え広がった雑草が頭に浮かぶ。仕方ない、よしっ、もう一頑張り!

 こんな調子で叱咤激励、艱難辛苦、とは言っても、歳には勝てず、1日3時間が精いっぱい。なんと4日かかってようやく3回目の除草機を押し切った。

 よっしゃ!これで後は実りを待つだけ!と喜んだのもつかの間、初日に入ったところはもうすでに、草、草、草!やれやれ、この強靭な生命力!これじゃもう一度除草機押すか、Qホーで引っ掻き行脚を行うか、やっぱり8月の出穂までは草との戦いが続くってことだ。

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おかげ様で、我が家の間借りネコ

2017-07-13 08:48:15 | 暮らし

 もういつまでも間借りネコなんて言ってられないよなぁ。とっくの昔に母屋に入り込んでしまってるんだもの。僕としちゃ、あくまで土間までを侵入可能領域にとどめておきたかったんだが、神さんの力!神さんの一言!で住居内の無制限自由往来権を手に入れてしまった。朝帰りの今も、客間のソファでのうのうと惰眠を貪っている。「ああ、夜の見回りは疲れるぜ」ってか?

 名前は今も、ない。ネコ、とか、ちび、とか、おい、とか適当に呼びかけている。たまに返事をするが、大方は無視!適当な名前が思い浮かばないという以上に、なんか名前を付けることに微かな抵抗感がある。ネコと人間との微妙な距離感が失われて、ペットと飼い主のベタベタの関係に堕してしまうんじゃないか、って、ためらいが今もある。

 菜の花座次回作品『ニャン婆と時之助』を書こうと思ったのも、なんとかそれらしく、いや全然ネコの世界とは程遠く、ネコを主人公にした台本を書き上げることができたのも、この、名無しの間借りネコが身近にいるお陰だ。主人公の時之助のおっとりと大らかな性格は、このネコに依っている。一匹だけ取り残されるという幼猫期の過酷な体験なんてどこへいっちまったの?って思うほど人懐こく、穏やかな性格に育っている。周囲をうろつく雄ネコたちに抗う気持ちなんてまるでない。泥棒ネコがエサを横取りしていても、ちょっと離れたところで静観あるのみ。

 「まっ、しきたりだから、見回りもしてくるか」ってくらいの縄張り意識しかない。もちろん、強くなんかない。いきり立った雄に時折手ひどく痛めつけられている。「勘弁!勘弁!縄張り君にあげるから」ってびくつきながら帰って来る。

 食卓や台所に好物の肉や魚が乗っていても、かっさらう、なんて下品な真似はしない。とりたてて厳しく躾けたってわけじゃない。生来どこか控えめでネコとしての分をわきまえている。膝に飛び乗ってきたり、突如足にじゃれついたりなんてこともあるが、図々しく自己主張したり、しつこく絡んだり、感情をあらわにしたりするってこともない。ともかく、おっとり、穏やかな雄2歳なのだ。

 必ずしも本位ではなかったが、去勢もしている。このおとなしい性格はその所為も大きいに違いない。そんな我が家ネコを見ながら、おい、もちっと逞しくってもいいんじゃないか?野生の輝きの片りんを見せてもいいんじゃないか?などと、身勝手な思いを語りかけていたのが、台本のモチーフになった。去勢の雄、ってところも大切なポイントとして使わせてもらった。傍らでゆったりとくつろぐネコを見ながら、あるいは、一方的な会話を交わしながら、一つ、また一つとエピソードを紡ぎ出していけた。

 だから、もし、台本にも献呈の辞なんてものが書けるなら、「この作品は、君の類まれなる平和主義的ネコライフに触発されてなったものだ。謹んで感謝し、煮干し1尾を献呈したい。」なんて書くところだ。そうか、煮干しより名前か?それじゃ時之助はどうだ?時之助!

 たはっ!やっぱ、こっちがこっぱずかしいや。なっ、ネコ!

 「ふん!人間ってやつは身勝手で思い込みの激しいやつらだぜ」。そ、その通り!

 

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見直し1週間!できた決定版!『時之助とニャン婆』

2017-07-12 08:44:30 | 菜の花座

 取りあえず完成版を渡してからの1週間、毎日しょぽしょぽと見直し作業を続けて、お約束通り、決定版ができた。文字数も40000字越え、ページも79ページまで増えた。とじ込みも一仕事、テーブルを一周しても足りない量たった。

 見直しのポイントは、辻褄の合わないところを無理やりつなぎ合わせることと、もっと面白く、もっと感動的にセリフやシーンを書き足し、書き直すことだ。

 例えば、居なくなったニャン婆を探しに行ったはずなのに、探索から戻ってきても、その成果について一言も言及がなかったり、とか。時之助は知らないはずのおネコ神社の謂われについて考えを述べていたり、とかね。それと、か細かった伏線もぶっとくして、ニャン婆の死を予感できるようにもした。まっ、それでも気づかない人はいるとは思うけど、鋭い観客が、あれっ?これもしかして、死んでる?って感じ取ってもらえる工夫はしておきたい。

 思いつく限り、ギャグもさらに盛り込んだ。英単語と日本語を行き来するなんて、奇抜なギャグも入れてみた。セリフの意図や裏打ちの感情が分かり難いものについては、かっこ付きで補足も書き足した。菜の花座の役者なら、稽古を通して作者の目指すものも伝わって行くのだが、今回は秋田三種町でも呼ばれてるし、地元中学校での公演もある。事前に台本を送る必要もあるから、できるだけ読んですぐわかるものにしておきたい。

 しょっちゅうストーリーが頭の中を行ったり来たりしていると、これっ、行ける!ってアイディアも幾つか浮かんだ。ニャン婆のネコ葬儀、音楽がいるだろう、よしっ、ギター伴奏で葬送の曲を、とか、物語のキーになる黒猫を最初に印象的に登場させておくとか、やはり掛けた時間は無駄にはならない。そんなこんなで、2時間半越えの台本に仕上がった。前回菜の花シニアの作品の2倍強だが、年に1度の菜の花座総力戦だ、このくらいは挑戦しなけりゃウソだろう。

 ダンスに歌に衣装、難題は盛りだくさんだ。決定版の読み合わせが終わったのが10時。その後も、打ち合わせの固まりが幾つもできて、さらに遅くまで意見を戦わせあっていた。そうそう、そうでなくっちゃ!

 さらに、読み込みをもっともっともっと、深めてもらわないとね。イメージに近く読んでくれたのは、わずかに2人!残り10人は、ダメ出しの連続になることだろう。うーん、先は短いが峻険だぞ。

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