ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

当然、を疑えば道は開ける!

2017-07-09 14:17:39 | 農業

 3回目の除草機押しだ。連日の猛暑?そんなこたぁ関係ない。時期がくればやる、適期作業!これ農作業の鉄則。

 田んぼ変われば、草変わる。一枚一枚、雑草の様子はまちまちだ。家の前、コシヒカリの田、2回目に株間除草機が押せたので、この時期としちゃ、いやいや、うちの田としちゃ、ずいぶんきれいだ。軽く株間除草機を押せば、それで除草終了としてもよいかもしれない。

 が、ヒトメボレと満月モチが植わっている通称源さんの田の方は、かなり手ひどい状況になっている。数日前には稲より背が低く目に付かなかったオモダカが一気に顔を覗かせて、あちゃ!オモダカ畑!てほどじゃないが、かなり荒療治が早急に必要だ。やっぱなぁ、株間除草機は入れなかったからなぁ。

 一面のウキクサとヒルムシロ、水中には藻、サヤミドロ?が大発生。除草機の進行は著しく妨げられ、それでも無理やり押せば、藻とウキクサが絡みついて苗を倒してしまう。仕方なく、畝間用の普通の除草機を1列ごとに丁寧に押したんだが、やっぱ、ダメだ。株間除草機の威力には到底敵わなかった。その結果が、オモダカの跋扈!

 ここはもう、株間除草機しかないでしょ。無理やりでも押し通す。気合いを入れて機械を入れ、作業を始めたのだが、やっぱり、重い!体を取っ手に投げ出すように全体重を掛けて押す。唸り声を上げ、力を振り絞り、我慢に我慢を重ね、10列ほど押し終えた頃から、回転部分が土にめり込んで、動かなくなった。そのたんび、機械を持ち上げ、つっかかった部分を乗り越えて降ろし、威勢をつけて一気に押しきる。この繰り返し、重い、辛い、苦しい!ああ、ダメ、やっぱダメ!こいつぁQホーでしこしこしょぽしょぽと刈っていくしかないかも?でも、それトンデモナイ重労働かつ忍耐作業なんだよ、できれば、最後の最後にちょっと仕上げ、ってくらいにとどめたい。

 だいたい、この取っ手の位置と構造が理に適ってないんだよ。背の高い人向きなんだ。力がうまく伝わらない。まったく何考えて作ってんだよ!使う人間は背丈だって力だっていろいろなんだ、だれにだって楽に押せるように作らんかい!俺なんか背低いから、この辺押すようにしてあればいいんだよ。ほら、取っ手の付け根部分な。ここ持って押せば、えっえぇぇぇぇぇ!押せるぅぅぅぅ!軽ぅぅぅぅぅぅぅぅ!

 なんじゃこの違いは!?本来の取っ手の下部分を押したら、すいすいと押せるじゃないか。そうか、ここだと押し手の力が上手に伝わり、しかも、機械の接地角度が最良の具合になるから、ほとんど突っかかることなく押せるんだ。

 なんとなぁ!いかにもそうな取っ手があるから、そこにこだわっちまうさ。それを押すしかないと信じ切って疑わず、ひたすらマニュアル通りに頑張ってたから、辛い思いもし、打ちのめされもしたんだ。なんのこたぁない、取っ手の下のフレームを押したって良かったんだ。て言うより、そこがベストポジションだったんだ!

 この大発見のお陰で、作業はスムーズに進み、半日仕事2日間半で終わらせることができた。いやいや、このコペルニクス的展開がもたらした満足感の大きいこと!少なくとも1週間は幸せが長持ちするに違いない。

 常識を疑え!当然、を当然と思うな!

 そこから新しい道が開ける!仕事だって楽になる!

コメント
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