本作の主人公は、原作の主人公・芳山和子の一人娘、芳山あかり。大学進学を控えた彼女が、入院中の母に代わって、1970年代にタイム・リープ。その目的はただひとつ - - - 昏睡状態に陥った母の初恋の人・深町一夫に出会うため…。自分の同世代の若き日の母と、幼い頃に別れたきりの父との意外な青春時代。そして、深町探しに協力する映画監督志望の大学生・涼太の存在。電話もメールもない時代に生きる様々な人々との出会いを通して成長していくあかりの青春が瑞々しく、感動的に描かれていく。
オフィシャルウェブサイトのストーリー紹介を引用した。
ストーリーを読んだ限り、芳山和子の夫・あかりの父が誰かはわからない。ただ、あかりの母と父の青春時代は重なっていると読める以上、父も母と同世代・同級生なのだろう。幼い頃にあかりの両親は何かが原因で別れてしまった。だから、薬学者になった母も、そしてあかり本人も芳山姓を名乗っている。
何となく文を読むと父親は深町一夫なのかとも思えるけど、でも違うのだろう。電話もメールもとあるが、当然携帯電話である。
1970年代とあるが、Trailerでは1972年4月がキイワードになっている。おそらく芳山和子はそこでラベンダーの香りをかいでいる。1972年というと、昭和47年である。
昭和47年4月に高校生(16歳~18歳)であるということは、昭和29年度から昭和31年度生まれということになる。学校カレンダーでは、1954年(昭和29年)4月2日から1957年(昭和32年)年4月1日の間に生まれた人が、1972年4月に高校生(1年生から3年生、一応定時制課程4年生は別にする)だったことになる。
今回の「時をかける少女」の舞台は2010年。芳山和子が当時高校1年生だとすると、2010年の誕生日がきていれば、54歳になっていることになる。安田成美さんの実年齢よりは、上だ。娘のあかりは2010年度(2011年3月卒業見込み)、大学受験をひかえた18歳のようだ。36歳の時の子どもということになる。
…学校の先生だと、こんな風に見ることもできる。職業病である。
1972年。いまから37年前。昭和の最後まで、まだ17年もある。
…昔である。
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2009.12.09、「時をかける少女 土曜日の実験室」