【最悪16.0% 子供は24年間で4.8%増】
こんなニュースが、先週あった。自分のブログで貧困率*1を取り上げたことを思い出した。あれは、ハリケーンカトリーナがルイジアナ州を襲った時のことだった。*2
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毎日jp.が12日(火)に配信したところによれば、厚生労働省が12日公表した2010年の国民生活基礎調査において、全国民のうち、低所得の人の割合を示す「相対的貧困率」(2009年)が16.0%になったとのこと。
・2006年の前回調査数値より0.3ポイント悪化。
・データがある1985年以降最悪。
国際的にも高い日本の貧困率は改善に向かっていない。1985年は12.0%だったので、24年間で4ポイント悪化したことになる。
子供(17歳以下)は1.5ポイント増で15.7%。低所得の家庭で育てられている子供が増えていることを裏付けた。
同居する大人の所得で計算する子供の貧困率(同居する大人の所得で計算する)も4.8ポイント増。
母子家庭など「一人親世帯」の貧困率は50.8%である。これは、3年前より3.5ポイント減。1997年の最悪の63.1%から減少傾向。
母子世帯の貧困率は減少したが、全国民の数値と比べると、3倍である。
経済協力開発機構(OECD)の2000年代半ばの調査では、日本の貧困率(03年:14.9%)は、加盟30カ国中4番目に悪い。一人親世帯は最悪だった。
OECD平均は10.6%(仏7.1%、英8.3%、独11.0%、米17.1%)
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日本は、何か間違えたのではないか。
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*1 貧困率とは、全国民の年間の可処分所得を少ない方から並べ、中央の金額(2009年は224万円)の半分の水準(貧困線、'09年は112万円)に満たない人の割合。
*2 2005.09.08、「貧困線と貧困層」