学校は公務員組織の中でも、もっとも年度通りの人事異動をする組織である。これは教育職も事務職もあまり変わらない。
4月1日発令・異動、3月末日定年退職。
これが当たり前である。
僕も過去数回、年度途中の人事異動に遭遇したことがある。でもそれは、急病による休職のことがほとんどである。1度だけ、管理職候補の教務主任が、どこかの校長先生の病気休職に伴う玉突き人事で、10月1日付けでいなくなったことがあった。
26日、職場で朝日新聞を読んでいたら、こんな記事が出ていた。
福島県、8月に3000人異動
福島県教委は25日、東日本大震災と福島第一原発事故の影響で凍結していた今年度の教員人事異動を8月1日付で発令した。
保護者からは不安の声が出ている。
記事によれば、福島県教委は、震災と原発事故に伴い、平成23年度当初人事異動の大部分を凍結。3月末で定年退職予定だった校長・教頭91名の退職を7月末まで延長していたということだ。
今回発令した異動は、市町村立小1553人、中学校900人を含む3289人。このうち、小学校797人、中学校340人が学級担任を持っているとあった。
保護者からは批判が出るのはやむを得ない。ただ、福島県単体で考えても、原発事故の影響で、周辺地域から内陸部への転校が多く、必要教員数は市町村でかなり動いているはずだ。場所によっては教員の絶対数が足りないことが予測できる。これ以外にも県外転校が夏休みにかけてあるだろう。8月に異動をしても、まだ、必要教員数がきちんと充足しないことも考えられるし、先生が余ってしまう状況も発生すると思う。
いかに今回の震災がいろいろなところに影響を及ぼしているかわかるニュースだ。