新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

今年の桜

2009年04月04日 | まち歩き

Niwasaiki_068娘の引っ越しの手伝いにS市まで出かけました。荷造りの合間にベビーカーを押して町歩きをすると、このところかなり冷え込んでいるせいか、桜がまだ豪華に咲き誇っていてラッキーな花見ができました。

公園の桜の木を見上げては、指をさし目を細めて、一オクターブ高い声で「あ~ぁ~」とニッコリし、落ちている花びらを小さい指で1枚ずつつまんでは私の手のひらに乗せてくれます。こんな赤ん坊の行動にちょっとびっくり!1歳2カ月なのに、人は生まれながらにして本能的に美しさに対する感動の心を持っているのでしょうか。自分の子供の時は心のゆとりがなくて、そんなことには気づきもしませんでした。

その後、咲き乱れる満開の桜の花を見るとなぜかウキウキして心嬉しくなるのは、脳内ホルモンのドーパミンの放出の効果だという新聞記事を目にしました。

ストレスの多い世の中では、心を開いて自然の光や風や音や色を感じれば気持のリフレッシュができドーパミンが分泌されるとのこと。春の明るい日差しを全身で受け止めた赤ん坊がこのような行動したのも、なるほど理にかなったものだったのです。

散歩から帰ると、赤ん坊の母親はすぐに子供の満ち足りた表情に気づきました。小さな幸せはちょっとしたところに転がっているものなんですね。

     *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

Niwasaiki_071_2博多からS 市まで、JR特急の3時間は私の貴重な時間です。車内販売のコーヒーでくつろぎながら、司馬遼太郎「播磨灘物語(四)」を読み終えました。

ベビーカーを押して石畳の元の城下町を歩いていると、なんと読んだばかりの秀吉の九州征伐に縁の深い名前に遭遇!毛利高政。元の名を森勘八高政。秀吉の命で毛利軍の人質になり、敵の毛利輝元にも愛され毛利の姓をもらったほどの人で、読んでいるときも非常に気になった人でした。その人が佐伯藩の藩祖に抜擢されたのでした。まだ新しい記憶が目の前に・・・。こんなちょっとした喜びが歴史小説の醍醐味でもあるのです。

もっと町巡りをしたかったけれど、翌日は帰宅予定だし娘もここから引っ越すので、この地に再び来る可能性は低いのが残念です。

この5日間の手伝いは引っ越しのbeforeの部分。明後日からafterの部分の手伝いに、今度は特急で2時間のところに出かけます。

コメント (9)