地理的には近いのになかなか行く機会のなかった国東にやっと行ってきました。
豊後には、大分(オオイタ)、国東(クニサキ)、安心院(アジム)、日出町(ヒジマチ)…など大和言葉とはちょっとニュアンスの違う地名があります。ハングル語の知識は全くないのですが、感覚的に音が似ていると思っています。それに福岡の方言の言い回しがハングル語のイントネーションとよく似ているのです。九州北部はまさに渡来人の地なのでしょう。
写真の豊後高田の富貴寺大堂は、九州最古の木造建築物で国宝に指定されています。住職の説明によると、宇佐八幡大神宮家の祈願所として12世紀に建てられ、神社がお寺を建てるという神仏習合の日本第一号だそうです。為政者が変わるたびに幾多の変遷を経て、こんな山の中なのに爆撃も受け、一時は子供の遊び場になっていたとか。
内部には重文・本尊阿弥陀如来坐像が安置され、ほとんど消えかかっていますが極楽浄土を描いた壁画があります。ここと、平等院鳳凰堂、中尊寺金色堂が日本三阿弥陀堂だそうです。
側の銀杏の巨木が大堂の歴史を物語っていましたが、山中の朝晩の冷え込みでもまだまだ紅葉には程遠いものでした。 まだ9時だというのにバス2台の観光客が来ていました。
宿は富貴寺の側にある旅庵「蕗の薹(フキノトウ)」。ドアの取っ手にまで天然木使用のこだわりの建物は温もりがあり、いまだに木の香がただよい心を和ませてくれました。
特産物の山菜、豊後牛、手打ちそばを使ったご当地料理を堪能しました。珍しかったのはマコモ料理。以前ブログで見たことがありとても気になっていたので、納得のいく料理でとても満足しています。
宿泊棟、離れ、かけ流しの温泉があり、静かな静かな国東の山中で早い眠りにつきました。