このところ「低温?」と言っても32℃ぐらいですが、風もありしのぎやすく思うのは、酷暑が当たり前の夏に慣れているからでしょう。
こういうときは冷え冷えの飲み物より紹興酒のお湯割りがとても美味しいのです。器は備前焼のフリーカップ。釉薬のない素朴な焼きは使う程に艶が出てきます。
カップの履歴書。通信教育の添削をしていたときに小さな論文の募集があり、選ばれて帝国ホテルで受賞記念のパーティーが開かれました。その時の記念に後から送られてきたものです。
その時上京した2泊3日のひとり旅がとてもとても印象に残っています。母校を訪ねて心のリフレッシュ、美術館巡り、家族を離れたつかの間の解放感と充実感。とても貴重な経験でした。
20数年も前の話で、そんな仕事をしていたことは忘れても、カップがその思い出を語ってくれます。
紹興酒はお湯で割って少しのざらめを入れます。
台北でガイドブックを片手に探した台湾料理のお店。瓶の「陳年紹興酒」とお湯とお砂糖が出てきました。初めての紹興酒の美味しさにすっかりはまりました。それ以来我が家の食卓にたびたび上ります。
鶏肉を入れてお粥を作るときに、紹興酒をほんの少し入れると台湾のお粥になります。