FFGホールでの石井琢磨さんのピアノリサイタルに、妹と行ってきました。入場するにも歩道まではみ出してぐるぐると長蛇の列。
この福岡銀行本店の地下にそのホールはあります。黒川紀章氏の設計による木造音楽ホールは曲線的な美しさと木の温かさがありますが、数十年前の建物。
リニューアルはされましたが今はとても狭く感じます。
日本でのツアーの初日、東京オペラシティーコンサートホールのチケットは発売3分で完売だったとか。
私が石井さんを知ったのは3年前。反田恭平さんの動画を通してでしたが、トークにも嫌味なく人を取り込む好人物、明るく楽しい人間性が人気に拍車をかけているのかも知れません。
プログラムの10曲は、ドビュッシー、チャイコフスキー、クライスラー、スクリャービン、ショパン・・・最後はウィーンの香りをのせてシュトラウスの「皇帝円舞曲」でした。
最後の演奏が終わると、階段状の客席から一斉に立ち上がり、スタンディングオベイションの拍手が鳴りやまず・・・。シャイな日本人にはこの状況は珍しく、私も初めての経験でした。4~50代の女性が多かったからでしょう。
馴染みのある曲が多かったのと、1曲ごとの解説が心に届きやすく、クラシックの裾野を広げる役割は十分に果たされていました。
秋風の吹く土曜の昼間の楽しいひとときでした。