奈良と言えば鹿。
先日、仕事で奈良女子大学を訪れた。
奈良女子大学は近鉄電車奈良駅から徒歩直ぐ。
近隣には東大寺や興福寺などが点在する奈良公園があり、当然のことながら鹿がうろうろ歩いているのだ。
美しい木造の講堂は文化財になっているようだが、この文化財のたもとの芝生で何やら、
ムシャムシャムシャ、
と鹿がくつろいでいるのを見かけるのもこの大学ならでは。
キャンパスの中を普通に鹿がウロウロしているのは、全国でもこの大学ぐらいだろう。
多分、同じ国立の女子大でも御茶ノ水では鹿は絶対にうろついていないはずだ。
私は大阪で生まれ育った関係で、奈良に鹿がいるのは当然という感覚があり、すでに物珍しさはまったくない。
むしろ広島の宮島を訪れた時に鹿がウロウロしているのを見て、こっちのほうは新鮮さを感じたぐらいであった。
しかし、関西人以外の人々にとって、街なかを平気で散歩している野性の鹿を見るのは珍しいのだろう、あちらこちらで世界中からやってきている観光客がパシャパシャと写真を撮っていた。
観光客の中には必ず鹿と一緒に記念写真を撮ろうとしている無謀な人達がいる。
「アホちゃうか、チョコボール、もとい鹿の糞を踏んづけて泣くのがオチやで」
と思うのだが、やはりあちらこちらで鹿を狙っている。
こういう人達は鹿はアニメの鹿と一緒で人間の言葉を理解してくれているものと信じているのではないか、と思えることがある。
まず鹿に対して「おいでおいで」をする。
鹿はこれを当然のことながら無視。
つづいて鹿の近くへ行こうと歩み寄る。
その瞬間、鹿は警戒心を発揮して何処ともなく逃げ去るのだ。
鹿を招き寄せる簡易な方法は鹿せんべいで興味を引く、という手がある。
しかしこれは鹿の集中攻撃を受ける可能性があるので、やはり一緒に写真を撮影するのは困難だ。
ともかく、奈良公園の鹿は自由奔放。
思うようにならないところが、これまた愛嬌なのである。
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