<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地



トイ・ストーリー4を製作することになったという話を聞いたとき、
「3がいい感じで終わっているのになんでなん、それ」
と思ったものだ。
その後、トイ・ストーリーの生みの親にしてピクサーアニメーションの代表者ジョン・ラセターがセクハラでピクサーを退社。
「なんじゃなんじゃ」
と心配した結果誕生したのがトイ・ストーリー4なのであった。

結論から言って、トイ・ストーリーはスターウォーズ同様ディズニーになってしまったと言えるかも知れない。
ストーリー展開は悪くないけど、どこかしっくりしないモヤモヤ感が漂っている。
あまりに容易にウッディーが仲間たちと離れてしまうところもそうだし、バスフライヤー、カウガールやポテトヘッド、恐竜などのキャラクターがほとんど生かされず、ただただストーリー展開で客を楽しませようとするその感覚が、
「なんだかな〜」
という納得しきれない物足りなさになって心の中に残ってしまったのだ。
例えばトイ・ストーリー2の「カウガールの回想シーン」のような観客に涙をホロッとさせるような部分が見当たらなかったのだ。

トイ・ストーリー4の大方の評価は良好で星を5つつけている人も少なくない。
結末を見て泣いてしまったという大人もいるという。
確かにウッディが仲間と別れてしまうということは悲しいことであり、彼の新たな生き方を考えるとハッピーエンドなのかも知れない。
でも例えばこれまでトイ・ストーリーで描いてきたおもちゃ同士の友情や、子供との愛情といったものを若干否定してしまっているようでもある。
同時にそれはこのシリーズにとっては何やらこれまでやってきたことすべてを否定しているようにも写ってしまうのはなぜだろう。

骨子はどうでもシリーズ継続で定期的に売上をという空気が漂っていなくもない。
エンディングを見ると「トイ・ストーリー5」に続く、という臭いを感じているのは、私だけなのだろうか。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )