<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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国道310号線と国道24号線の交差点本陣で少しの混雑の後、吉野川を渡る橋のあいだまでに小さな交差点がある。
ここが以前チラ見をして、

「ん、なんか映画のセットみたいない景色やな」

と思ったところだ。
こういうところは道が狭くて自動車は通りにくいところが少なくない。
私の自動車は少々小回りの利きにくい車種のため狭いところに入って往生したことがある。
入って大丈夫かどうか悩みながら来たのだが、運のいいことに私の前を走っていた宅配便のトラックがその狭いであろう道路に向かって右折したのだ。
これは大丈夫だ。
私は迷うことなく宅配便のトラックに続き交差点を右折。
その狭い道路に進入した。

新入して数十メートルも行かないうちに私の感は的中。
まるで時代劇映画のセットのような町並みが眼前に広がったのだ。
道路の両側には築100年は簡単に超えてしまうであろう町家がならぶ。
それが道路沿い、というかこの狭い道は紀州街道だったのだが、その両脇にずっと向こうまでその町並みが続いていたのだった。

確かにところどころ新しい家も見るのだが、それでも周りの景観に合わせて建てられているところが少なくなく景観を害するほどではない。
人通りは少ない。
街道は東から西に向かっての一方通行。
どこかに車を駐車して歩いて見て回りたいのだが、それらしいところがなかなか見当たらない。
「まちや館」
という小さな博物館を見つけた。
ここには駐車場があるようでその入口に入ったものの駐車できる台数が少なくすでに満車。
ナンバープレートがすべて奈良だったのでもしかすると観光客ではなく地元の人が止めているのではないかと思えるような雰囲気が漂っていた。
観光客の歩いている姿も見当たらなかった。

街道が狭いので慎重にバックして道路へ出る。
再び西に向かってゆっくりと走り始める。
街道沿いには数件のカフェや旅館もある。
カフェはカフェだが、旅館はまさしく旅籠という名前のほうがふさわしいのではないか思われるような古風な建物で決してホテルではない。
落ち着いた、どことなく懐かしい雰囲気だ。

数百メートル進むと信号にぶつかった。
古い町並みはここで途絶えてるようで、駐車場を探して国道24号線方面に曲がることにした。
曲がってすぐに幸運なことにスーパーマーケットの大きな駐車場を見つけた。
私達はここへ自動車を停めておいて今来た道を徒歩で歩くことにしたのであった。

つづく




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